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カテゴリ:江原道( 16 )

〈秋の原州旅行〉原州駅の給水塔

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原州近代建築旅行の続き。

神林駅からムグンファ号で原州駅へ。
原州駅には日本統治時代に建てられた給水塔があり、前から見に行きたいと思っていた。
汽車を降りてホームを歩いていくと、線路2本ほど向こうに白い給水塔が立っていた。

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ひとしきり写真を撮って駅舎の方へ行くと、観光案内所があったので、近くで見ることはできないかと訊いてみた。観光案内所にいた案内士のおじいさんが外に出てきて、自ら案内してくださった。
駅から出て右手に少し行くと、駐車場のような駅の敷地への入り口があった。
その正面に給水塔が立っていた。長い間、ここに立っていた威厳を感じさせる。

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歩きながら案内士の方が説明してくれた。
この給水塔が建てられたのは1942年ごろ。中央線の開通と共に建てられた。当時は蒸気機関車だったので、石炭と共に水を補給する必要があったのだ。
「安東から走ってきた機関車が、ここで一息入れながら水を飲んだんですよ」と解説士のおじいさん。
そういえば安東駅にも給水塔が残っていたな。

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私は安東駅の給水塔は近くに行けなかったが、韓国古建築散歩のりうめいさんは駅長さんに案内してもらったらしい。
安東駅の給水塔は、列車の清掃などに今でも現役で使用しているとのこと。原州の給水塔は役目を終えて久しい。文化財に指定されているため、観光資源として残されて行くだろうけれど。

給水塔の他にもこのプラットフォームの屋根が古そう。いろいろなブログなどを見てみると、給水塔を見にいった人は皆この屋根のことも書いていた。これも残してくれたらいいなあ。

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あと、りうめいさんがもう一つ気にしていたのが「キジ駅長」。「クォンビン」という名のキジが飼われていて、名誉駅長となっているらしい。原州駅が移転するので、彼はどうなってしまうのだろうといっていたのだ。
それでオリを見にいってみると、キジの姿はなかった。
解説士のおじいさんに訊いてみると、列車の音に対するストレスがたいへんだったらしく、飼うのもたいへんなので他に移したんだとか。

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案内を終えて駅に戻る案内士のおじいさんの後ろ姿に、もうすぐその役目を終える原州駅の姿が重なる。案内士のおじいさん、ありがとう。そして原州駅、お疲れ様!

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by matchino | 2018-10-10 23:32 | 江原道 | Comments(0)

〈秋の原州旅行〉龍召幕聖堂

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原州の龍召幕聖堂は、中央線・神林駅から歩いて10分ほどのところにあった。
車がビュンビュンと通り過ぎる田舎の国道を右に折れ、田舎道を少し歩くと、聖堂の尖塔が見えた。ガイドブックで見た印象の通り、そうとう細長い尖塔らしい。

聖堂に向かう道にはところどころに紫陽花のような白い花が咲いていた。もう少し前に来たらもっと美しい姿を見られたかもしれない。

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花を撮っていると、すぐ隣で妻の嬉しそうな声が聞こえた。「こんな早く見つかるなんて!」。四つ葉のクローバーを探していたらしい。妻が四つ葉のクローバーを見つける時は、四つ葉のクローバーがにっこりと微笑みかけてくるのが見えるんだという。

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カトリックの聖堂が好きで、巡礼でもするかのように訪ねているけれど、その精誠が実ったのだろうか? 別にカトリックの信者ではないけれど。

聖堂の前に立っている大きな木を回って正面の階段から見上げる。

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鐘楼と三廊式の身廊、そしてその奥に祭壇がある典型的なカトリックの聖堂だが、やはり鐘楼が細長い。設計者がどんな人なのか気になる。

この教会が創設されたのは1898年のこと。1866年に起きた興宣大院君によるカトリック教徒の虐殺事件「丙寅迫害」を逃れた信徒たちによって建てられた。最初は韓屋で礼拝を行なっていたが、1915年に現在のレンガ造りの聖堂が建てられた。

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ここに聖堂を建てる時にも不思議なエピソードが伝わっている。白い髭を生やした白髪の老人が現れて、「ここは30年後に鉄馬が通ることになるから場所を移しなさい」と助言し、その助言に従って最初に計画した場所から離れた現在の場所に聖堂を建てたという。
そして30年後、その老人の予言通り、元に計画していた場所は鉄道が通ることになった。信徒たちはその不思議な老人が聖ヨセフではないかといっているとのこと。
それにしても、なぜ聖ヨセフなんだろう? 大工だったということで、教会の守護神的な位置なのかな?

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聖堂の周りには大きな木が何本もあり、とても気持ちがいい空間になっている。時間がなくて長居はできなかったが、しばらくここで遊んでいてもいい感じ。

聖堂の左側に回ると、さまざまな施設がありり、階段の上にはいい感じのレンガ造りの建物。司祭館と修道院の建物らしく、階段の途中に「上がらないでください」とあった。建物を見たかったけれど、礼儀は守らないとね。

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もう一つ気になったのが、聖堂の後ろに見える鐘塔。

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こういう鉄塔の上に鐘だけある粗末な鐘塔が好きなので、近くまで行ってみた。
聖堂の後ろに伸びる田舎道をたどっていくと、道の脇に聖書に関するイラストが描かれていた。白いラインで描かれた線画がかわいいし、はげた感じがまたいい。

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鐘塔へ登る横道を登ると、なんと、先程の司祭館。写真を一枚だけ撮って静かにその場を後にした。

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残念だったのは、日曜日の礼拝中で中に入れなかったこと。それでも入り口から見た祭壇のステンドグラスは遠目に見ても美しかった。

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さて、神林駅周辺で許された時間は2時間。原州行きの電車に乗らないと、いつ来るのかもわからないバスで1時間半かけて原州市内まで出ないといけないので、このあたりでは唯一の食堂で簡単に昼食を済ませてから神林駅へ。次は原州駅。

by matchino | 2018-09-26 06:47 | 江原道 | Comments(0)

〈秋の原州旅行〉田舎の神林駅に降り立つ

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秋になったら行きたいと思っていたところ、原州。
今年の春に訪ねたが、いろいろと行きそこねた所が多かったので、また来ないとと思っていたのだ。折しも原州駅を通る鉄道路線の変更に伴って、原州駅が廃駅になるということで、9月に入るや否や、行ってみることにした。
今回の訪問先は、龍召幕聖堂と韓紙テーマパーク。ついでに原州駅も行こうと思っていたので、鉄道で行くことに。思いがけず、龍召幕聖堂が鉄道の駅に近いところにあることが分かったので、まずは鉄道で神林駅へ向かった。

清凉駅でチケットを買って、江陵行きのムグンファ号に乗り込んだ。神林駅に停車するのは一日4本のみ。レアな場所に行く感じが興奮を高める。

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座席は狭めの一般席だったが、ほかの車両に行ってみると、食堂車らしい車両があって、がらがら! 窓の方を向いた席もあって、客席よりはるかにいい。最初からこっちに来ててもよかったな…。

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1時間40分で神林駅に到着した。
神林駅は、簡易駅ではないものの、田舎の何にもない駅で、ホームもとても簡素なもの。

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ゆるーい踏切だけがある線路を渡って小さな駅舎へ出る。踏切がカンカン鳴り出す前は、線路で遊んでいても何も怒られたりはしなかった。

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駅の前には、蔦に覆われた倉庫。

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そして近くには古びた商店。店の前に唐辛子を干していて、なんとものどか。
自販機と公衆電話はいつごろから使っていないんだろうか。

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駅の周辺には、山と川と田んぼ、そして樹木の畑。「木が必要な方はご連絡を」という看板。これは初めて見た!

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さて、駅から歩いて龍召幕聖堂へ向かう。続きは次回に!

by matchino | 2018-09-16 23:11 | 江原道 | Comments(0)

江原道原州ワンデーツアー

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釈迦の誕生日、ふと思いついて、江原道の原州へ。
これといった観光地のない所だと思っていたら、実は数ヶ月前にできた長さ200mの吊り橋が人気で、全国から観光客が来ているんだとか。妻がここは行っておきたいということで行ってきたけれど、おじさんおばさんたちが喜ぶところだな。
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けっこう時間はかかったけれど、帰りの時間までまだ時間はあったので、園洞聖堂へ。
1913年に建てられたカトリックの聖堂で、韓国戦争で全焼。1954年に再建したもの。

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ちょうど塔の修復工事中で、青いネットに覆われてよく見えないのが残念。

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脇の入り口から中へ。
両脇のステンドグラスが美しい。ステンドグラスの間には、イエスの生涯を刻んだ木製のレリーフ。
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祭壇の十字架にかかったイエス蔵の後ろにも小さな円形のステンドグラスがあった。
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それほどの古さは感じられないけれど、とても落ち着くいい空間だった。
後部の聖歌隊の席で二人の女性が何か話していた。何かと思ったら、オルガンの練習をしているらしい。しばらくすると、美しいオルガンの音が流れ出した。間欠的ではあるけれど、あまりにも美しいオルガンの音にしばし聞き惚れた。


さて、近くには朝鮮時代の官庁である江原監営。でも、それよりも、そのすぐ隣のビルが気になった。2階と3階とで違う窓の造形がかっこよ過ぎ!

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現在はスタンダードチャータード銀行になっている、旧・朝鮮殖産銀行原州支店。1934年築。
それほど特徴的な建物ではないけれど、鉄製の扉と浮浪者のおじさんのショットが気に入った。

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最後は中央市場へ。けっこう大規模な市場で、いくつかの建物がつながって、アーケードの商店街が何列にも続いている。1階は典型的な田舎の在来市場で、食材から衣類、雑貨など何でも売っている。

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そしてこの市場の特徴は、2階の寂れきって倉庫として使われていたであろう空間を、若い人たちが店を出して独特な雰囲気をつくりあげていること。「迷路芸術市場」という名称がぴったりの、若い感覚の工芸品や雑貨店が迷路のように連なっている。こんな地方都市にこういうセンスがあったとは!この外にあるファッションブランドの店が並ぶ繁華街より人が多いほどだった。都市再生のいい例ではないかと思う。
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それにしても、バスターミナルの寂れ方といったらなかった。2階の半分は閉店しており、3階以上は真っ暗。バスのチケット売り場の隣のインフォメーションセンターはなくなっていた。観光地図も置いていないし。バスで来る人がいないんだろうか。それとは対照的に吊り橋がある公園には立派な観光案内所。こんなところ、観光バスで来て帰るだけなのに。まあ、お金が動くところにインフラは集中するよな…。

なあんてことを思っていたら、実は原州、鉄道の駅があるんだな。こちらがメインか?
ITXもセマウルも停まるんだ。今度はこれで来よう。まだまだ見るべきところはあるし。

by matchino | 2018-06-12 22:37 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉注文津、早朝の漁村を歩く!

江原道オピニオンリーダー取材ツアー3日目の朝、前日にホテルの前に見えた廃屋が気になっていたので、マチノアルキを決行した。
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でも、近くの海が気になったので、海まで歩くことにした。
海に流れ込む小さな川に沿って道がある。
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やはり小さな漁村なのか、平屋の小さな家が並んでいる。
空き家もところどころにあるけれど、住んでいるところかけっこう多かった。
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窓に猫。

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そして道端に蟹。


海はもうすぐ!
何かの店だったんだろうか、古び方がなんともいい。
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海!
やはり江原道の海はきれいだった。
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波が引いた後に残った模様がかわいい。
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軍の監視施設のようだ。
この周辺は撮影禁止だという看板があったけれど、散策路もあるし、別に大丈夫だよね?と思って撮ってきた。
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もう少し行くとまた灯台。
あー、全国灯台巡りをしてみたいなあ。
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もう一つ向こうに灯台があったので、そこまで行こうかと思ったが、立ち入り禁止だった。
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その手前の魚市場。ここで獲れたての魚が買えるらしい。
漁船からすぐに魚を下ろして、水槽に入れるようになっている。面白いのは、店の名前が皆、「○○オンマ(誰々のお母さん)」となっていること。旦那が取ってた魚を奥さんが売るというかたちになっているんだろうな。そして、その隣にある刺身の店は皆、「○○ネ(誰々の家という意味)」となっている。
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そこから灯台のほうへ歩いていくと、人口の岩場がある。水がきれいなので底まで見える! 岩場に花が咲いたようなヒトデと、魚たちの姿。ところどころに小さなカニが這っている。
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漁船を引き揚げる機械なんだろうか。絵になるー。
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一人で1時間半くらい歩いた後、ジャヨンミさんを呼んで30分くらい一緒に歩いた。
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そろそろ帰ろうかと思ったところに入ったカカオのメッセージ。ナホお姉様から「紅茶を淹れて待ってます」とのこと。
アルキも楽しかったし、紅茶も美味しかったしで、至福のひと時。
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by matchino | 2015-10-04 12:10 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉春川・衣岩湖の湖畔を歩く

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江原道オピニオンリーダー取材ツアーに来るにあたって、私にもう一つのミッションが下っていた。「江原道でマチノアルキを決行せよ!」というもの。

望むところだ!ということでさっそく調べてみた。以前訪ねた春川の聖堂の辺りに古い路地が残っているらしい。しかし、その日は遅くまで飲んでしまって決行できず。
それで仕方なく、次の日の朝に一人マチノアルキを決行した。

まず、朝のサンサンマダンを見に行ってみたかった。しかし、イベントの準備のために立ち入り禁止になっていた。
それで大きく迂回して衣岩湖畔の散策路に出た。
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けっこうたくさんのおじさんおばさんが運動している。音楽を聴きながら。もちろんiPodではなくて、スピーカー付きのカセットを持って。それで朝からトロットを聴くことになった。笑

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サンサンマダンは湖にも面していて、仮の柵で塞いであったが、おじさんおばさんたちの侵入を防ぐには役不足。柵の中でも運動をしていた。
それで私も柵の横から入り込んで撮影。その姿を運動しているおばさんが怪訝そうに見ていた。
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もう少し歩いてみると、MBCの放送局があって、その前は小高い丘になっていた。丘の下には戦車。
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そして、丘を登ると戦闘機が2台。丘の上には戦跡記念館があった。
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韓国動乱の時に韓国国軍第6師団による熾烈な防御戦が行われた地域ということで、1978年に建てられた。朴正煕大統領の時代だな。
記念館の前庭には、食糧を調達しようと家に入ってきた北の工作員に対し、「僕は共産党が嫌いです!」と発言し、北の兵士に口を刺されて殺された李承福(イ・スンボク)君の銅像が立っている。1968年に起きた事件だ。
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反共の英雄談として広く語り継がれることになるこの話は、何か引っかかるものを残す。調べてみると、捏造疑惑が提議されたらしい。でも、疑惑を呈した人たちは裁判によって懲役刑に処されている。そうしたことがさらに疑惑を呼んで、政権に対する不信感を生み出している。
平和な日々を送る裏で、忘れられたようで忘れられていない、まだ戦時にあるというこの国の現実を見た気がした。

今日はちょっとシリアス。マチノアルキ、いつも「萌えー」とかいってるだけではないのダ。
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四通りの江原道物語、他の物語はこちら!
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by matchino | 2015-10-02 22:32 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉栗谷李珥が生まれた烏竹軒で韓屋を眺める

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江原道オピニオンリーダー取材ツアー、最後は歴史のお勉強。江陵に来たらここは外せないという観光地が「烏竹軒(オジュッコン)」と「船橋荘(ソンギョジャン)」だが、時間の関係で烏竹軒だけ行くことになった。そう考えると江原道、2泊3日ではぜんぜん足りないぞ。

烏竹軒は、韓国のお札の人物二人に関連した場所。5千ウォン札の栗谷李珥(ユルゴクイイ)と、5万ウォン札の申師任堂(シンサイムダン)だ。栗谷李珥は朝鮮時代の政治家・儒学者で、韓国儒学の父と呼ばれる人。申師任堂は栗谷李珥の母親で、韓国の良妻賢母の代表格。画家でもあり、多彩な才能を発揮していたという。
烏竹軒は栗谷李珥が生まれたところで、黒い竹である「烏竹」が生えていることからこの名がついた。
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ここに来るのには5千ウォン札も5万ウォン札も持ってないなんてどういうこと!1万ウォンと千ウォンしかない!

烏竹軒はきれいな公園のようになっている。雲ひとつない青空に木々の緑が映えて美しい。


栗谷李珥の銅像。
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栗谷李珥にあやかって偉大な人物になろうとするも、手元に本がない!それで「現代の本」で代用。偉大な人物になるには道は遠すぎるな。
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時間もなく、ガイドしてくれる人もいないので、たくさんある建物の中でとりあえず一番重要なものを探す。配置図の中で「烏竹軒」という建物があった。栗谷李珥が生まれた家なんだそうだ。
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小さくてよく見えないが、ちょうど真ん中にある建物。

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やっぱり建築様式が気になって、いろいろ見てみた。韓屋の大きさは「間(カン)」で表現するが、横3間、奥行き2間の建物で、右の1間はオンドル部屋、左側の2間は「マル」と呼ばれる板の間となっている。

この柱の上に乗っている構造を「栱包(コンポ)」といい、栱包の様式としては比較的簡単な構造の「翼工(イッコン)式」。鳥の翼のような部材を「山彌(サルミ)」というが、これは山彌が二つあるので「二翼工(イイッコン)」という。普通、寺院建築でよく使われる翼工式が住宅に使われている例は珍しいんだそうだ。
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今回初めて気づいたこと、それはオンドル部屋には天井があって、板の間には天井がないこと! どうしてなのか、はっきりした理由は調べないといけないが、オンドル部屋は暖房をする部屋なので、保温性を高める必要があるためかも知れない。
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そして、今回気になったこと、それは板の間の半分にある格子状の構造の正体。物置かなと思ったが、それらしい入り口もない。後から調べてみると、屋根の側面にある三角の部分「合閣(ハプカク/日本では妻壁というらしい)」の内側を塞いであるんだとか。なるほどー。でも、この中がどうなっているのか見てみたいな。
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オンドル部屋は栗谷李珥か生まれた部屋で、栗谷李珥が生まれる時に母親の申師任堂が龍の夢をみたということで、「夢龍室(モンリョンシル)」と名付けられている。
部屋の中には申師任堂の肖像画。5万ウォン札の顔とちょっと違う気が…。5万ウォン札の肖像画は大統領の顔に似せたとかいう噂は本当か⁉︎
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この肖像画の裏は、実はこの部屋への入り口がある。この部屋の裏には「退(テッ)マル」と呼ばれる縁側があって扉がある。韓国の伝統家屋の特徴の一つが「マダン」と呼ばれる中庭からどの部屋にも直接入れるようになっていることだが、この烏竹軒の場合、オンドル部屋には裏から、板の間にはどこから入るようになっていたんだろうか?実際の生活像が見えたらもっと面白そうなのに。

烏竹軒一つだけでも見るべきことがたくさんあるな!ちょっと調べてみるだけでも、もっとたくさんの話が出てくるが、韓屋の建築部材の名前がたくさん出てきて難しい。韓屋についてももっと勉強しないと!
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烏竹軒には博物館もあって、5千ウォン札の裏にある、申師任堂が描いたスイカの絵も展示されているということ。また来ないとだな。船橋荘も行けなかったので、江陵はもう一度来ないと!

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by matchino | 2015-10-01 22:13 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉青い海と青い空! 鏡浦海水浴場

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江原道オピニオンリーダー取材ツアーはあっという間に最終日。この日に訪ねたのは、海!

江原道に行って海を見ずに帰ってきたら後悔するでしょ!韓国で海水浴に行くとしたら、釜山と江原道なのだ。そして江原道の中でも代表的な海水浴場、鏡浦(キョンポ)海水浴場へ向かった。個人的にはこういうメジャーな海水浴場に行く機会がないので、ちょっと気が引けた。笑

まずは海の目の前にある湖のほとりで朝食。白いスンドゥブの「チョダンスンドゥブ」。
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食堂の前で。「LAGO」っていう看板がなんか気に入った。

湖。淡水の湖だけれど、海ともつながっていて海水も混じっており、魚がたくさんいるんだとか。
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海はどこだー?と思ったらすぐ前にあった。
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海、うみ、んみーーーーーっ‼︎‼︎‼︎
と叫んでしまいたくなるような青い海!
青い空!白い砂浜!青い海!
という絵に描いたような海を見たのは何年ぶりか…笑
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砂もキラキラ光ってる!
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海水浴のシーズンはすでに終わっていて、人はそれほど多くなかったが、子供を遊ばせている家族連れがすごく絵になる。
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さっきからボートのおじさんが私たちに「ボートに乗らないか」と話しかけていた。「じゃあ一番短いコースで乗ってみますか?」ということで乗ることになった。こういうリア充系イベントは初めてなのでドキドキだ。

救命胴衣を着てボートに乗り込む。「トルゴレ号の転覆事故もあったし、安全にはより気をつけています」とおじさん。事故のニュースの直後にボートに乗る勇敢な私たち!
「バッグとカメラは置いていったらいいですよ」というが、ブロガーとしてはカメラは置いていけない!海上の灯台を間近で撮るのだ!と、取材目標も決定。

「天国で逢いましょう!」というスタッフのジョークに「行ってきまーす!」と元気に記念撮影をしてボートに乗り込んだ。
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…が、その数秒後、鏡浦海水浴場に悲鳴が鳴り響いた!

「ばあああああああああああ!」※1
「オンマーーーーーーーーーっ!」※2
「サルリョジョーーーーーーっ!」※3

 ※1:「わー」が振動で「ばー」になってる。
 ※2:「お母さん」。
 ※3:「助けて」。さすがの在韓歴。悲鳴まで韓国語。

すざまじかった。すごいスピードとすごい振動!あれだけのスピードが出ると、海はコンクリートのようになると聞いたことがあるが、まさにそんな感じ。ばたばたと音を立てて船体は波とぶつかり、その振動はお尻に直に伝わる。
これは写真に残さねば!と思ったが、iPhone を構えた途端に海に投げ出されそうで、とうてい写真を撮れる状態ではなかった。
それでも、出発からの数秒をマリちゃんが動画で撮っていたので、その動画を公開!


ボートは海に浮かぶ灯台と岩場を回って、最後は砂浜に突進! いやあ、最後の最後までスリルを楽しませてくれた。

5分にもならなかったかも知れないが、降りる時には皆グッタリ。キンチョーして節々がイタイ…。笑
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まあ、最高に楽しい思い出になるには違いないので、ぜひ経験しておこう。1日でも若いうちに!

海水浴の季節に来てもいいだろうけれど、シーズンをはずして来るのも人が少ないからいいかも知れない。特に私なんかの場合は。

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四通りの江原道物語、他の物語は下のリンクをチェック!

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by matchino | 2015-09-30 22:36 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉羊と人が大合唱! 大關嶺羊牧場

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江原道オピニオンリーダー取材ツアー、孝石文化祭でそば料理をたらふく味わった後は、大關嶺(テクァルリョン)の羊牧場へ。

大關嶺にはいくつかの羊牧場があるが、今回は三養ラーメンで知られる三養食品が経営する三養牧場へ。なぜかというと、そこでドローン大会が行われており、その授賞式を見るためだ。

山の中はとても空気がおいしい。そして標高が高いせいか、けっこう涼しく、寒いくらいだった。
駐車場からしばらく登っていくと、看板があり、数々の映画やドラマのロケ地になったらしい。「ブラザーフット」や「ウェルカム・トゥ・トンマッコル」、「秋の童話」など。「『ウェルカム…』のあのラストはなかったよね」とか話していると、いつの間には牧場に出ていた。

丸い丘が幾重にも重なる牧場で、すでに来ていた観客たちが牧草の上に座っている。空にはドローンが何台が「ブーン」と唸りながら飛んでいる。
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間も無くドローン大会の授賞式が始まった。なんでも韓国初のドローン大会だそうで、江原道の道知事も来ていた。


しばらくすると、羊追いの実演をするという。丘の上に20匹ほどの羊が現れたと思ったら、こちらの方へ降りてきた。柵の所まで降りてきて、観客たちに愛想を振りまく。
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そしていよいよ羊追いの実演が始まった。
牧羊犬が2匹、カウボーイのようなおじさんと共に柵の中に入った。おじさんが牧羊犬について説明をしながら、牧羊犬を操る。牧羊犬は俊敏な動きでおじさんの周りを回ったり、並んで立てられたポールの間をジグザグに走ったりと、実力を披露した。
そして次は羊を追う。丘はけっこうな坂だが、それをものともせずに走り回って上手に羊を追っていく。
この日、牧羊犬に与えられたミッションは、二つの柵の間を羊に通らせること。
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1回目は羊の群れが二つに分かれてしまって失敗。でも2回目は成功し、観客から拍手が上がった。おじさんは言葉や身振りで命令しているらしいが、どうやっているのか不思議なくらい、よく動く。おじさんの解説によると、人と犬との共感が大事なんだという。
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その姿がかっこいいので、実演が終わってからは羊より、おじさんと牧羊犬のほうが人気が高くなっていた。


牧場から降りる途中にも羊がいる柵があった。その辺りの草をむしって与えても、寄ってきてむしゃむしゃと食べるので可愛らしい。
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それにしても、羊の鳴き声を聞くと、「メエエエエ」と真似したくなってくる。それは私だけではないらしい。あっちで鳴いたと思ったら誰かが真似している声だったりして、いつの間にか人も羊も一緒に「メエエエエ!」「メエエエエ!」「メエエエエ!」と大合唱! 不思議だーw
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by matchino | 2015-09-29 10:44 | 江原道 | Comments(0)

〈江原道〉白い花とおいしいそば! 平昌「孝石文化祭」

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江原道オピニオンリーダー取材ツアー、2日目、朝から2018年冬季オリンピックの開催地である平昌(ピョンチャン)へ向かう。

あちこちの山に「Pyeongchang」という文字が書かれており、開催地発表の時のIOC委員長の「ピョンチャン!」というガイジン的な発音を思い出す。(ピョンチャンってiPhoneで打ったら、「平昌」とか「平昌の五輪」という候補が出てくる!有名になったもんだなあ)

さてさて、平昌に向かったのは、平昌郡の逢坪面(ボンピョンミョン)で開かれる「孝石文化祭」を見にいくため。逢坪面出身の小説家である李孝石(イ・ヒョソク)にちなみ、彼の代表的な小説「そばの花咲く頃」をモチーフに、一面に咲き誇るそばの白い花が見られる祭りだ。

以前、江原道について調べる中でこの祭りのことが出てきて、行ってみたいと思っていた。

春川から2時間ほど車で走ると、ところどころに白い花が咲く畑が見えてきた。祭りの最終日の前日ということもあって車も多い。近くの駐車場に車を駐めて、会場まで歩いて行くことにした。

案内のおじさんが、「こっちの道が近道ですよ」と細い路地を示す。大通りに面した古い家屋も見たかったけれど、こちらの道で正解だった。古い農家と路地がいい味を出している。
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キビやトウモロコシ、唐辛子なども植わっていた。
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食べているのはエゴマの葉。
「あ、ほんとだ! ケンニプの味がする!」と。ウケル。


路地がを抜けると、メイン会場に向かう道に出た。両側に露店が立ち、それを見ていくだけでも楽しい。ガイドをしてくれた韓国人のスタッフも「あ、これ久しぶりに見たなあ」というものがいっぱいあったり。
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会場前にやってきた。ここを案内してくれる宣揚委員長のチョン・サングンさんにあいさつして、さっそくそば畑へ。
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飛び石の端と木と土でできた橋を渡ると、そば畑が広がっていた。すでにたくさんの人が畑の中に入り込んで写真を撮っている。「中に入っていいの⁉︎」と心配したけど、誰一人として咎める人もいない。ゆるくていいぞ。
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韓国の人たちってけっこうロマンチスト。そば畑のいたるところにスピーカーが設置されていてラジオがかかっている。それもベタな懐メロポップス! 7080世代(70〜80年代に大学生だった世代)の人たちが好きそうなうたで、皆、歌に酔いながら写真を撮っている。でもやっぱり、この一面の白い花畑には合うんだなー。

で、どこのラジオ局かと思ったら、そば畑の中にDJボックスがあって生放送をしていた。
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DJのおじさん、顔に似合わないすごくいい声をしている。
「声がすごくいいですねー❤️」と誰かが声をかけると、「顔はどうですか〜?」と。笑


そろそろお腹がすいてきた頃、そば畑の隣の食堂で、店の前でそば煎餅を焼いていた。煎餅(ジョンビョン)といっても日本の煎餅とはけっこう違う。そば粉を溶いたものを、中に餃子の具を入れて焼いたり、ネギと白菜を鉄板に載せ、その上にそば粉を溶いたものをかけて焼いたりしたもの。おばあちゃんたちが手際よく焼いている。
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ここでマッコリと一緒に一枚でも…と思ったが、李孝石文学館を見にいくといってスルー。そんなあぁ…。

文学館では李孝石さんの生涯や、文学について展示しているところだが、お腹がすいているので頭に入ってこない。「そばの花咲く頃」は教科書に出てくるくらいの有名な作品らしいが、基礎知識もなく…。今度、読んでみないとだな!

それにしても、山裾に沿ってけっこう歩いてきたけれど、あちらこちらにそばの畑があっていい雰囲気だ。
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そして、待ちに待った食事コーナーへ! チョン委員長さんは、7000ウォンずつの食券をくださった。「飯も食わせずに連れまわして…」なんて思ってすみません!
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何を食べようかと見回してみると、美味しそうなものがたくさん!
さっき食べ損ねたそば煎餅に、そばカルグクス、そば餃子、そばジャジャン麺、そばマッコリ…と数えたらキリがないほどのそば料理の数々!何を食べようか迷ってしまった。
そこで考えた。みんなでいろいろ頼んであれこれ食べればいいのだ! あー、食べたいもの全部食べられて、お腹いっぱいになってシアワセ。
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でも、まだ食券が残っていた。もったいないので、とナホさんが立ち上がった。しばらくして戻ってきたナホさんが買ってきたのは、そばのムク。
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トトリムク(ドングリの粉をこんにゃく状に固めた料理)は普通に食べるけれど、そばのムクは食べたことがない。
で、これは思いがけない大ヒット! ほろほろと崩れやすいそばムクの食感と、冷たいツユの味が絶妙で、この日食べたそば料理の中でダントツで美味しかった。
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孝石さんについて知らなくても、目と耳と口で充分楽しめる「孝石文化祭」。気になった人は、忘れないように今から来年のダイアリーにアラームをかけておこう。あ、もちろん孝石さんの「そばの花咲く頃」も読んでおこう!


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by matchino | 2015-09-28 13:58 | 江原道 | Comments(2)