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娘への最初のプレゼント

長女が生まれた時、娘のために初めて買ったプレゼントは、この絵本だった。
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『サーカスがやってきた』(ブライアン・ワイルドスミス作)
(写真は韓国語版)

大きな書店に行って、1時間、選びに選んで買った。
この本を選んだのは、字が少ないから、というのもあるが、ページをめくるごとに繰り出される迫力のある絵に感動したから。
そして、「色彩の魔術師」と呼ばれる作者の美しい色、タッチにまた感動する。
遠近感、そして幾何学を使った大胆な構図もすばらしい。
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ここからは私の持論なのだが…
マザッチオの『楽園追放』(右)で、アダムが下を向いて顔を覆い、エバが顔を上げて嘆いているのは、その時代のアニメーション的な効果であるという話を聞いたことがあるが、この『サーカスがやってきた』にも同じような効果が使われている。





口を閉じたトラと、口を開けてほえるライオン
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台の上の犬と、台から飛び降りている犬
綱渡りをしている二匹のチンパンジー…

この表現が反復されているところをみると、たぶんこのような効果をねらっているのだろう。
静止した絵の中で、サーカスのダイナミックな動きを表現しているのだ。

それだけでなく、動物単体でもあまりにも美しく、コピーして切り取って、アレキサンダー・カルダーが針金を使ってやったような、ミニチュア・サーカスを作ってみたくなった。

この絵本を娘たちに読んであげる時、自然と音楽が出てくる。
そして、最初と最後のページに短い文があるだけの本だが、自然と言葉が出てくるのは、この絵本の持つ力、魅力だといえよう。

で、重要な娘の反応は…?
どうだったんだろう?
今ではたくさんある本の中に埋もれている…。
by matchino | 2008-11-20 20:58 | Comments(3)
Commented by アーヤ at 2008-11-25 11:27 x
matchinoさんの説明読んで、昔ノートの端っこに連続の絵を描いて、ペラペラめくると動いて見えるあの落書き、思い出しました。
芸術に関心のあるパパっていいですね。センスあるお嬢さんが育ちそう。
Commented by matchino at 2008-11-25 22:56
そうでしょう!
右上にある不思議なイラストは、長女の作ですよー。
面白いでしょ。
Commented by アーヤ at 2008-11-26 15:04 x
えーっ?てっきり自作の絵かと。妙なかわいらしさがあって、気に入ってました。将来、現代アートの一人者になるのでは?期待!
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