長女が生まれた時、娘のために初めて買ったプレゼントは、この絵本だった。
『サーカスがやってきた』(ブライアン・ワイルドスミス作) (写真は韓国語版) 大きな書店に行って、1時間、選びに選んで買った。 この本を選んだのは、字が少ないから、というのもあるが、ページをめくるごとに繰り出される迫力のある絵に感動したから。 そして、「色彩の魔術師」と呼ばれる作者の美しい色、タッチにまた感動する。 遠近感、そして幾何学を使った大胆な構図もすばらしい。 ここからは私の持論なのだが… マザッチオの『楽園追放』(右)で、アダムが下を向いて顔を覆い、エバが顔を上げて嘆いているのは、その時代のアニメーション的な効果であるという話を聞いたことがあるが、この『サーカスがやってきた』にも同じような効果が使われている。 口を閉じたトラと、口を開けてほえるライオン 台の上の犬と、台から飛び降りている犬 綱渡りをしている二匹のチンパンジー… この表現が反復されているところをみると、たぶんこのような効果をねらっているのだろう。 静止した絵の中で、サーカスのダイナミックな動きを表現しているのだ。 それだけでなく、動物単体でもあまりにも美しく、コピーして切り取って、アレキサンダー・カルダーが針金を使ってやったような、ミニチュア・サーカスを作ってみたくなった。 この絵本を娘たちに読んであげる時、自然と音楽が出てくる。 そして、最初と最後のページに短い文があるだけの本だが、自然と言葉が出てくるのは、この絵本の持つ力、魅力だといえよう。 で、重要な娘の反応は…? どうだったんだろう? 今ではたくさんある本の中に埋もれている…。
by matchino
| 2008-11-20 20:58
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