娘と訪ねる国立現代美術館の話の続き。
4階の展示室のチョン・ギヨン氏の「絵日記」展はまだ会期が残っていたので、ちらっとだけ見て、ビル・ビオラ展を探す。 ビル・ビオラの展示は、1階のテレビの塔の横の円形展示室にあった。 ビル・ビオラについては懐かしい思い出がある。 高校生の時、「ふくい国際ビデオビエンナーレ」に行ったことがある。名古屋から福井県まで、一人で高速バスに乗って行き、一日中ビデオアートを楽しんで、日帰りで帰ってきた。 その時、会場にあったのがビル・ビオラのインスタレーションだった。 その時の作品は、こんな感じだった。 暗くて狭い空間の壁一面に何かの映像が映し出されている。 誰かの誕生日パーティーの映像だというが、大きく引き伸ばされてスローモーションになっているため、異様で恐ろしささえ感じる作品だった。 それが印象的で今でも憶えているのだけれど、その時以来だとすると、ほぼ25年ぶりの出会いか。 今回も展示室は暗くなっていて、入口には「暗いので足元に気をつけてください」という注意書きがあった。 で、入り口に立って驚いた。暗い通路の向こうに「Bill Viola」の文字が浮かんでいる。 この円形の展示室は真ん中に円形の大きな柱が立っているが、その上にオレンジ色で文字が投影されていたのだった。 ドラマチックな演出だと思って中に入ると、広い展示室には何もなかった。 暗闇の中を歩いていくと、柱の裏側に縦長の映像が投影されていた。 燃え上がる炎の前に真っ黒な人影が映っている。 時間がなかったのて、その場面しか見られなかったが、少し後で子供たちを連れて見にきた時も同じ映像だったので、これだけかもしれない。 後で解説文を読んでみると、「トリスタン・プロジェクト」というプロジェクトの中の作品で、オペラ「トリスタンとイゾルデ」のための作品らしい。オペラを知らないから何か分からないわけだ。 オペラを知っていても何かわからなかったかもしれないけど。 数日前、この作品の横で「トリスタンとイゾルデ」の演奏会を行ったそうだ。どうせだったら一度聴いてみたかったなあ。 解説文を読むと、私が高校生の時に見た作品と同一線上の「生と死」をテーマに作品制作をしているようだった。 この展示はまだ会期が残っているので、また見にこよう。 というわけで、たった40分の駆け足観覧だったが、こんなに書いてしまった。 子供たちはチョン・ギヨン氏のアーカイブ展を見てきて、建築模型の写真をたくさん撮ってきたようだ。 で、せっかくここまで来たのだから、ソウル大公園を回る「コッキリ列車(ゾウさん列車)」に乗せてあげると、子供たちが喜んだ。 一番前が見晴らしがいいかと思ったら、ぜんぜん前が見えないし、エンジンのすぐ後ろで暑いし、何にもいいことはない。 コッキリ列車は2両目以降に乗るべし! さて、次に来るのは8月くらいかな。 その時は家族だけで来るのだ…。
by matchino
| 2013-07-05 20:15
| 展覧会
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