徳寿宮内の建物で展示されている美術展「徳寿宮プロジェクト」を見に行って来た。
ソウル広場の横にある徳寿宮は、1593年、当時の王である宣祖が居所としてから宮殿となった場所で、近代においてもさまざまな歴史的悲劇の現場となってきた宮殿だ。そのような特徴を踏まえた上で、9つの展示プロジェクトを行った。美術家だけではなく、音楽家、舞踊家、デザイナーなど、さまざまな分野の芸術家が参加し、さまざまな表現が動員されたプロジェクトとなった。 秋夕の連休で、この期間は入場が無料ということもあって、たくさんの人が訪れていた。 まず徳寿宮美術館での展示を観覧した。皆、韓国を代表する作家たちのようで、力のある作品が多い。 その中でも気になったのが、徳弘殿に設置されたハ・ジフンという家具デザイナーの作品だ。彼はこの建物の床に彼のデザインした椅子を敷き詰めた。大小二つの山でできた銀色の椅子は天井の美しい装飾を映し出している。 美術館の中にこの椅子が展示されていて、座れるようになっているが、実際の徳弘殿にもこの椅子が展示されている。 見るだけかと思ったら、徳弘殿の方も座れるようになっている。とてもくつろげるいい空間がつくられていた。 実はこの装飾は日本人帝国時代のもので、日本政府の接見の場所として使われたというから、それを知ってみると複雑な思いだ。 また、ほかに気になった作品は、昔御堂の、徳恵翁主に関する展示だ。朝鮮王朝最後の皇帝、高宗の娘である徳恵翁主は、幼くして日本に留学に出され、対馬で日本人と結婚するも、先天的な精神病によって悲運の人生をたどった王女だ。 徳恵翁主の悲しい人生ではなく、幸福だったであろう幼少期の人生を表現した展示で、ファッションデザイナーと舞踊家による展示と映像作品があった。とても美しい映像で、展示してある昔御堂の雰囲気もいい。 こうして秋の徳寿宮を回っていると、本当に気分がいい。建物も庭も美しく、天気もよかったので、ずっとここにいたいような気分になってくる。 徳寿宮から出ると、ソウル広場ではハイソウルフェスティバルの準備をしていた。大型のクレーンで人が吊るされて練習をしていた。 さあ、いよいよ明日から開幕だ。明日は子供たちを連れて「私たちの町をつくる」プロジェクトに参加する予定だ。
by matchino
| 2012-09-30 23:36
| 展覧会
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