旧ソウル駅舎の改装工事が終わり、写真展、美術展が開かれている。10月までは無料観覧できるということで、さっそく子供たちを連れて行って来た。
日本人によって設計されたこの建物は、新しくソウル駅舎が建てられてその役目を終えることになったが、残されて、長い間、ホームレスたちの溜まり場のようになっていた。 それが建てられた当時の姿に改修され、展示場として生まれ変わった。 ロビーに入ると、高い天井からつるされたオブジェがきらきら光っている。その向こうには白いオブジェがそびえ立ち、何ともいえないいい空間を作り出していた。 ロビーの右側の展示室はUPFの報道写真展、左側は美術館となっていた。 韓国の作家たちのインスタレーション作品が展示されていた。 イエスの像と、あとは誰なんだろう?その脇で息子がなぜか手を合わせる。 締め切られた小さな部屋に、小さなオブジェがつるされている。 外から見るってのも不思議な感じだ。 壁にからまったツタかと思ったら、電線。 かすかな電子音を発していた。 旧キムサの建物での展示会でもそうだったけれど、最近、こういう廃墟になりかけた建物でのインスタレーションをよく見る。そして、その空間をうまく活用しており、その独特な世界に引き込まれるような空間が多い。 確かに真っ白な空間よりはこのような特別な空間の方がイメージがかき立てられやすいかもしれない。 この部屋は、韓国鉄道公社の映像作品の部屋なのだが、娘とこのドアのグラフィックとの構図がよかったので採用。 展示をだいたい回り終わった頃、どこかからにぎやかな音楽が聞こえてきた。どこだろうと思って探してみると、大学生らしき人たちが外でサンバの演奏をしている。 でも、私が昔やっていたのとリズムの感覚が違った。 しばらく窓越しに聴いていたが、どこのチームなのか気になって、外に出て見に行くことにした。 が、始まってそんなに時間も経っていないのに、演奏を終えて片づけ始めた。 メンバーの一人に「どこのサンバチームなんですか?」と訊くと、ちょっと通じなかった様子。で、「どういう集まりなんですか?」と訊くと、「ハジャ作業場学校という代案学校のチームで、ブラジル音楽と共に環境問題について訴えています」とのこと。 この音楽がサンバだということを知らないのか、サンバに対する偏見のためにわざと「ブラジル音楽」といういい方をしたのか分からないけれど、とにかく、私に関心を持たせるには充分だった。 代案学校というのは日本でいうオルタナティブスクールで、一般の学校とは違うカリキュラムで教育を行う学校のこと。最近もテレビで代案学校の先生のドキュメンタリーが出ていて、関心を持っていたところだった。 もう少し話を訊きたかったけれど、子どもたちが走り回っていて、話を聞けないうちにこの場を去らなければならなくなった。 一緒に演奏ができるチームがあればいいのになあ。探してみよう。
by matchino
| 2011-09-19 21:37
| 展覧会
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