清潭洞にあるmuseum beyond museumで開かれている、吉岡徳仁氏の個展、「スペクトラム」に行ってきた。
四角い建物に、斜めに切れ目を入れたような入り口が開くと、真正面にインスタレーション作品『虹の教会』が光っていた。 真白な壁に虹がたくさんできていて、本当に美しい。 光は自然光かと思ったが、ライトの光だった。時間に関わりなく見せるためかもしれないし、この光を選んだのかもしれない。 完全に保護された、人工的に創られた空間だが、人工的な感じがしないのが不思議だ。 考えてみると、私たちの都市生活は、余りにも人工物に囲まれていて、それが自然のように感じている。「創られた空間」であることを忘れているのだ。 しかし、吉岡氏によって「創られた」空間に身を置く時、そこに自然を見出すのだ。 写真は特殊ガラスでつくられたベンチ『Water Block』とその影。影までもが美しい一つの作品だ。 大学性の頃、透明なものに魅せられたことを思い出す。透明な樹脂を使って作品を作ってからは、透明な作品ばかりを作っていた。いや、作ろうとしていたといったほうが正確だ。素材を扱いきれなくて、構想だけで終わることがほとんどだったのだ。 もし、素材を扱う技術があれば、私も吉岡氏のようになっていたかもしれない、というような考えが頭をもたげる。まあ、私に彼のような造形力があったらの話だが。
by matchino
| 2010-05-15 21:47
| 展覧会
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Comments(6)
おぉー。
私の携帯、吉岡徳仁デザインのMEDIA SKINというものなんです。 この人のデザインって、カッコいいですよね。
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matchino at 2010-05-15 22:07
citronさん
ほおお、そうですかあ。彼は韓国でもやはり人気があるらしくて、たくさんの人が来てましたよ。
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ミリネ
at 2010-05-17 12:58
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今回の展示では、結晶にしろ光にしろ、人が手を加えて初めて、自然に中に隠されていた<別の姿>を現す事ができる、という「隠された神の意図」を表に表す仕事だったと感じました。すごくよかったね!
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C1246 at 2010-05-17 19:51
お久しぶりです!クロディーです^^*
幻想的でキレイですね。 そういえば、今回のデザインフェスタという 日本のグローバルなアートイベントに韓国の アーティストさんが多数参加されててびっくりでした^^* ミニチュア写真すごいですね!こういうものも創れたらいいだろうなあ~
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matchino at 2010-05-17 21:53
ミリネさん
本当にそうですよねえ。でも、その手の加え方が完全でないと、隠されている「別の姿」は本当の意味で見えてこない。それを見せてくれた、すばらしい仕事でしたよね。
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matchino at 2010-05-17 21:55
クロディーさん
きれいでしょう! 日本で展覧会があったらぜひ、行ってみてください。 ミニチュア写真はつくりかたがいろんなところに紹介されていますので、やってみてください。で、ブログに載せてみてくださいなー。
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