森美術館でやっていた展示を、ここ韓国の国立現代美術館にほとんどそのまま持ってきたという。 会期が2日しか残っていなかったためか、たくさんの人が来ていた。 エントランスから入ってすぐにあるナムジュンパイクのテレビの塔から左に廊下があり、その向こうに展示室があった。 カラフルな円形の作品の前に大きな象が横たわっている。 その手前にある入り口の両側に目が描かれており、その真ん中の円形の作品が、今回の副題である「三つ目の目」を示唆している。 森美術館での展示は見ていないが、プロローグから始まり、「創造と破壊」、「反映」、「肥沃な混乱」、「エピローグ」の5つのテーマで展示がなされており、インドの現代美術を紹介するための 内容として興味深かった。 やはりインドの文化をモチーフにした作品が多く、エキゾチックな面白さがあるが、これは現代美術の主流である欧米から見た視線なのだろうか、あるいはインドの作家たちの、自らのアイデンティティに対する追求なのか、いろいろと考えさせられた。 以前、この展覧会に対するレビューで「欧米のものと似ている」というものがいくつか見られたが、確かにそうかもしれない。それでも、個人的にはエキゾチシズムという観点で、楽しめた。 キュレーターの志向なのかどうかは分からないが、エンターテインメント性が高い作品が多かったように思う。 あるいは時代の流れなのだろうか。 昔は現代美術といえば、理解が難しいとか、つまらないとか、そういうものがもっと多かったが、それが最近は、いいたいことはよく分からないけれど、「楽しめる」という作品が多くなったような気がする。私の目が変わっただけなのだろうか。 これだけ質のよい現代美術の展覧会を見たのは、去年のアネット・メッサジエ展以来だ。そのためか、今回の作品を見るとどれもこれも制作の緻密さに驚かされた。 一緒に行った妻や子供たちも楽しんでいたようで、印象に残った作品について話し合うこともできた。 オーディオガイドやドーセントの説明も聞けなかったのは残念だったが。
by matchino
| 2009-06-12 21:02
| 展覧会
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