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筆洞のストリートミュージアムが楽しい!

FB友達が筆洞の「ストリートミュージアム」に関する記事を上げていた。週末、特に行くところもなかったので、娘を連れて行ってみることに。
地下鉄4号線忠武路駅4番出口を出て、毎日経済新聞社の裏の路地に入ってみる。どこだかはっきりは分からないで行ったけれど、うろついていたら、これを見つけた。
道端に設置されたギャラリー。

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スタンプラリーのスタンプもあるため、どこかに用紙がないかと探してみた。

さらにうろついてみると、記事にあった「マイクロミュージアム」という映像作品の展示があった。

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そして、その前には「チケットボックス24」という店。美術書籍の店で、スタンプラリーの用紙を備置してあった。スタンプを全部押すと、隣のカフェでコーヒーをもらえるという。さっそくスタンプラリーに出発した。

ここから出発!↓


ギャラリーがあったり、立体駐車場のビル全体が作品になっていたり、道端に作品があったりと、展示の仕方も多様で面白い。作品のレベルも高い。パブリックアートって今まで関心がなかったけれど、これはなかなかよかった。

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全部回ると30分くらいかかったけれど、スタンプラリーがあるので、うちの娘も楽しんで最後まで回れた。

近くにある南山韓屋マウルの中にも3つの作品ブースがあった。

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全部回って、最後のスタンプは「チケットボックス24」の隣のカフェで押してもらった。そして、私はコーヒー、娘はアイスティーを。

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このカフェも、韓屋を改造したようで、なかなかいい空間。
実はここ(なのか、このあたりなのか)は「南學堂」という朝鮮時代の教育機関があったところなんだとか。

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パンフレットをゆっくり読んでみると、2014年から行っているプロジェクトだという。今まで知らなかったことが不覚!
毎年5月と10月にはストリートアート・フェスティバルを開催しているということなので、ぜひ行ってみよう。

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by matchino | 2017-03-11 21:30 | 展覧会 | Comments(0)

秋夕のソウル美術館めぐり

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秋夕の連休、初日は美術館めぐり。
まずはソウル市立美術館へ。
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メディアシティソウルという市立美術館が開催しているビエンナーレの展示がされていた。
チェ・ウラム氏のキネティックアート以外はそれほど気になる作品がなかった。
昔はその作品が意味するところが解らなくても楽しめたのに、最近は楽しめなくなってきたな…。
それよりは、Gana Art Centerから寄贈された作品のコレクション展の絵画がとてもよかった。版画や油絵なのだが、なんだか心が動かされ、ずっと見ていたいような気になる作品。
年をとってきて、好みが変わってきたのかもしれないな。

さて、次は国立現代美術館へ。水曜日は6時から無料観覧なのだ。
前回、見そこねた「テンプル」という題名の船のオブジェ。
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いい感じの空間で、たくさんの人たちが思い思いに過ごしていた。食べたり飲んだりするのが禁止されているかと思ったら、まったくそういうこともなく、とても自由だ。

今回はどんな展示があるのかも知らないで行ったけれど、一つの大きな作品が、ヒュンダイ自動車の提供で行われている、キム・スジャという作家の展示だった。
最初は「心の幾何学(Archive of Mind)」という作品。
観覧者が参加する形の作品で、10人ほどで一緒に入って説明を聞いてから作品をつくる行為に参加する。
広い展示室の中には長さ19mの楕円形の木のテーブルが置かれていて、その上に無数の玉があった。参加者は粘土をもらって、一人1つずつ粘土の球を作るのだ。楕円形のテーブルの周りには36脚の椅子があって、そこに座って粘土の玉を作る。
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最初に言われたのは、椅子を動かさないことと、球形以外の形はつくらないこと。球形を作る作業は、角張った心を丸くしていく修行のような行為で、一人ひとりが自分の作業に集中できるように、椅子の位置を少しずつ離しているのだという。
さっそく粘土をもらって娘二人と一緒に玉を作り始めた。
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簡単なようで、けっこう球形を作るのが難しい。下の娘は手が小さいこともあってうまく作れなかったので、私が仕上げをしてあげた。
参加者たちも黙々と粘土を丸めているため、静かだ。効果音として石が転がるような音が聞こえるのも面白い。
作り終わって、次の部屋には他の作品が展示されていて、映像作品もあった。映像はどこかの国で、何かの植物で敷物を作る過程を映したものだったけれど、先ほど粘土を丸めたからか、「手で何か工芸品を作るっていいなあ」という気がした。
心の修養というか、心が落ち着くというか、自然の材料を使って、手で何かを作るという行為は、心にいいのかもしれない。昔、燃える火を見つめていたら、とても心が落ち着いたことがあるけれど、その時の感覚と似ている。だとすると、陶器を焼くという行為は、土で形を作り、火で焼くということで、心の修養にとてもいいのではないかという気がしてきた。

この作家の作品はこの他にも中庭に展示されていた。四角い中庭の真ん中に鏡のような敷物が敷かれ、その上にストライプの模様が入った長い球形が立っている「演繹的なオブジェ」という作品と、中庭の周りのガラスに虹色の光の筋を見せるフィルムを貼った「呼吸」という作品。
作品の意図は分からないけれど、力を感じる。さらに夕方の外の光の中でとても美しかった。
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出てくると、「テンプル」が月光と照明に照らしだされていた。夜もいいな。
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美術の世界から少し離れて、久しぶりに美術館に行ってみると、より自分の心が行く方向がはっきりとしてきたような気がする面白い一日だった。

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by matchino | 2016-09-14 23:25 | 展覧会 | Comments(0)

若い建築家プログラム「Temp'L」

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これ、なーんだ!

とFBに上げたらいろんな回答が帰ってきた。

巨大マトリョーシカ!
巨神兵の頭!
天狗の頭を下から見たとこ!
竪穴式住居!
ガンギエイ!

想像力豊かなおともだちのご意見は尊重させていただこう。^ ^

で、正解は廃船。
(言わんでも分かるって?スミマセン…)
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廃船は廃船でも、これは国立現代美術館ソウル館の庭に設置された作品。
「若い建築家プログラム」というプロジェクトで、MoMAから始まって、2年前から韓国でも国立現代美術館で行っている。韓国では今まで「神仙遊び」という雲を象った作品や、「屋根の感覚」という巨大なすだれをつくった作品などが展示されたが、今回は廃船を再利用した「Temp'L」という作品。
Temp'L とは、テンポラリーとテンプルを合わせた造語で、新しい瞑想のための空間をつくったという。
廃船を再利用して美術館の庭に組み立て、都市の中の休息空間とした作品。
でも仕事に帰りに行ってみたら、フェンスが張ってあって、中に入れない。美術館の開館時間にしか近寄れないようになっているらしい。また来ないとだな。
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説明に「レディメイド作品」とある。なるほど、レディメイド。と考えていたら、デュシャンの「泉」に形が似てるかなとか。
ちなみに、一番上の写真を妻に見せたら「なんか形がエッチな感じ」と。何に見えたんだろうか…?

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by matchino | 2016-07-10 17:33 | 展覧会 | Comments(0)

ソウル市立美術館「ソウルバベル」展

ソウル市立美術館は今、「スタンリー・キューブリック展」が進行中。
若えモンはたくさん来ているみたいだけど、入場料が高いし、キューブリックってあんまり見たことがないのでパス。

それで、1階で展示中の「ソウルバベル」展を見てきた。
この展示は、国内の現代作家を紹介する展示のうち、若手作家を紹介する「SeMA(ソウル市立美術館)ブルー」のプログラム。
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美術館のサイトにある説明によると、

今回のSeMAブルー2016は、「ソウルバベル」というタイトルで、個別作家の作品を深く扱ってきた例年の展示とは違い、現在、ソウル市のあちらこちらで自生的につくられている芸術プラットフォームと彼らの創作活動に注目する。展示は、乙支路、昌信洞、清凉里などソウルの旧都心や旧産業地域、あるいは町外れの隙間で独立的に空間を運営中であったり、ウェブを基盤として一時的共同作業を営んでいるオルタナティブ共同体の活動を一つの現象として照明するために企画した。

とのこと。
「乙支路」とか「昌信洞」という地名に引かれて行ってみることにした。

展示室に入るなり、館内放送。まもなくパフォーマンスが始まるとのこと。
場所についてのアナウンスもなく、なんとなく人が集まっているあたりに行ってみた。

アイフォンを持った女性が登場し、風船の草原(?)に横になった。
ときどきアイフォンに向かってつぶやいている。その声がどこかでマイクで拾われて、増幅されている。
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やがて女性が起き上がって、風船を摘み始めた。ときどきアイフォンに向かってつぶやきながら。
で、ほとんどを積み終わって、それで終わり。

んー、なんなんだ。
30人くらいの人たちが見ていたけれど、純粋な観客は10人くらいで、あとは内輪みたいだ。

で、他の作品を見て回ったけれど、正直いって何をいいたいのかは不明。
最近のアートの文脈を把握していたら分かるもんなんだろうか?
ちょっと内輪すぎるんじゃないかなあ、というのが私の感想。
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まあ、その中でも気に入ったのが、下の写真作品。
廃墟のような部屋に、テトラポッドの形の風船が置いてある。
どこにある建物なのか気になる。
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韓国のギャラリーに行ったりすると、部外者が入りにくい壁を感じることが多い。
この日の展示を行っていた人たちの作業する空間に行っても、疎外感を感じて帰ってくるだけなんじゃないだろうかという気がする。まあ、行ってみないと分からないけれど。

それにしても、「バベル」ってなんだ? バベルの塔?
「3つの下僕に命令だ!やー!」ではないだろうし…
人が言葉が通じないようになってしまったというあれか?
私がこの人たちと疎通できないのはこのためか?

展示は4月5日まで。

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by matchino | 2016-01-28 21:22 | 展覧会 | Comments(0)

廃焼却場を利用した美術展「空間の耽溺」展

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韓国のあちこちで、廃墟となった空間の再利用がなされているが、また新しい再利用空間が誕生した。
仁川に近い、京畿道富川市の廃焼却場が文化空間として生まれ変わったという。その第1回のイベントとして、19人の芸術家たちが作品を展示する「空間の耽溺」展が開かれている。
廃墟好き、インスタレーション好きとしては行かずにはいられない展示だ。家から2時間、電車とバスを乗り継いで行ってきた。

富川駅からバスに乗って30分。近くの停留所から歩いていくと、交差点に門が面していて、展示の横断幕が張られていた。
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入ってすぐ事務棟があり、その建物で展示が行われていた。

建物に入るなり、廊下の一面が茶色い紙とテープで覆われている。さらに左側の廊下に入っていくと、廊下全体が紙とテープに覆われていた。
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クリストの建物を覆ってしまうプロジェクを思わせる。内部から覆っているからクリストの反対だな。部屋に入ると、部屋の中にまで紙が入り込んでいた。

そして、部屋の片隅には廃材で作られたオブジェ。
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他の部屋ではスタッフが、一般人対象の参加型プログラムを準備していた。
が、観客は誰もいない。まだ早い時間とはいえ、一人もいないとは…。

さて、地下と2階にも展示があるらしく、まず地下に降りてみた。
地下は薄暗く、映像が再生されているような光が部屋から漏れていた。
階段を降りきったところで、足を踏み外してしまった。
と思ったら、

「あ! 水!」

足を踏み外したところに水たまりがあったようで、靴が濡れてしまった。
子供を前におぶっていたので見えなかったのだが、地下は床一面水浸しで、人一人が通れるくらいの足場が作られている。
雨が入り込んだのかと思ったが、足場を伝って部屋に入って驚いた。
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部屋の奥の一面に映像が投影されていて、下の水にその映像が反射している。部屋が暗いので深い池のようにも見えて、神秘的な雰囲気さえ感じさせる。

地下には3つの部屋があり、そのすべてが水が張ってあった。
隣の部屋には壁に工場の内部の写真が展示されていて、奥には煙突のようなオブジェがあって水蒸気の煙を吐き出している。怪しげな工場のようにも見えるが、森の中の池で不思議な生物に出会ったような感覚もする。
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もう一つの部屋はさらに暗くなっていて、外からの光が差し込む一角があり、その反対側には木で作られたボートと小屋のオブジェが、水の上に浮かぶように置かれている。
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この三つの部屋は4人の作家による展示だが、床に水が張られていることによって作品がより一層引き立つ。これは作家たちが自ら提案したものなんだろうか。ロケーションとも相まって素晴らしい展示だ。
(追記: この水が張ってあるのは、浸水してしまったものをそのまま活用したのだという。そういうことができるセンスって素晴らしい!)

2階の展示も面白かった。
部屋に入ると、部屋の一角には焼却場時代のものらしい機械が置かれていて、部屋の真ん中には天井から下がった水風船。
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機械とオブジェと、広い窓のある部屋の雰囲気との不思議な調和。

2階の他の部屋はまあまあ。
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この建物の向こうにも大きな建物があって、そちらの方に行ってみたが、入り口にシャッターが下りている。スタッフに訊いてみると、積んであった段ボール箱が雨と風で倒れてしまったため、閉鎖したという。
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スタッフは「作品だけ見ますか?」と、裏口に案内してくれた。
大きな倉庫のような空間にいくつかの作品が展示されていた。
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何本かの細長いライトが並んでいる。
これを手で触ると手の熱に反応して光が集まってくる。
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36個のスピーカーが円形に吊るされていて、ときどき「ごおーん」という鐘の音が聞こえる。
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50年代にこの焼却場が建てられてから、産業化がなされてさまざまな出来事が起きてきたが、それらの出来事を旗によって表現したという。緑色の旗がセマウル運動の旗を思わせる。床に置いてある三つの星はサムスン(三星)だという。
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そして最後の作品。
柵があって、その向こうは…虚構⁉︎
…と思うくらいの広い空間が広がっていた。というよりは、天井が高くて下も深い。そして正面には巨大な布が風にゆっくりと揺れている。
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ゴミが最終的に集められる空間だったそうで、この空間だけで圧巻!
布には白い光が投射されて弧を描く。
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隣には、その光の軌跡を合成して月の姿を作った写真作品があった。
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これからどんなイベントが行われていくんだろうか?
家から遠くて行くのは大変だが、また来てみたい。

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by matchino | 2015-08-09 20:31 | 展覧会 | Comments(0)

国立現代美術館「イブル展」と「バウハウスの舞台実験展」

国立現代美術館ソウル館で開かれている、イ・ブル展。
韓国国内よりは海外で評価の高いイ・ブル氏の大規模な新作が見られるということで、けっこう話題になっていたが、まだ見ていなかった。
以前、子供を連れて国立現代美術館には行っていたのだが、この展示は子供が入れないということで、展示室を前にして引き返すしかなかったのだ。
子供が入れないなんて、会田誠の作品みたいなやつ?
いやいやそうではない。(もっともイ・ブル氏が昔、裸になってパフォーマンスをしたことがあるということだが…)
展示室全体が鏡で覆われていたり、白い煙が展示室に充満したりしていて危ないから、ということなのだ。
それでまだ見てなかったのだが、今回、なんとなく水曜日の夜に美術館に行きたくなったので、会社の帰りに一人で寄ったというわけ。
水曜と土曜は、午後6時から9時まで夜間開場していて、入場料が無料なのだ。会社から歩いても30分だし、ありがたい環境だ。

チケットをもらっていつものとおり、エスカレーターで地下に降りる。
すぐ脇には「ソウルボックス」という展示空間。
今はレアンドロ・エルリッヒの作品が展示されている。
ちょっと失敗したのが、地下の「種明かし」的空間から入ってしまったこと。
最初に上から眺めるべきだったのに!
展示の動線、なんとかならんかな。
これは後から上から見た様子。上から見るのだぞ!
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後で調べて分かったのだが、金沢21世紀美術館の「スイミングプール」の人かあ。
螺旋階段の作品は前に見てたな。
プールといい、ここのヨットといい、素材がホックニー的?
アルゼンチンの人なんだー。
作家の紹介動画も上映されていたので、また来よう。

さて、次はついにイ・ブルの展示!
今回は美術館のウェブサイトにあるテキストまでしっかり読んで予習してきたので、期待も大きい。
展示室に入ろうとすると、「注意書きを読んでください」とのこと。
鏡は踏まないでくださいとか、順路に従って進んでくださいとか。
そしていよいよ展示室へ!

まずは、「太陽の都市」という作品。
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あれ?明るい…?
知り合いの話では、鏡を何度も踏みそうになってたいへんだったとか。
えー、そんなことないし!
普通に通り抜けて終わり。もうちょっとすごい体験ができるのかと思ったのに…

そして次の展示室の「早朝の歌」という作品。
これはすごかった!
けっこうな高さがある展示室に、銀色と透明の素材で作られた巨大なオブジェが浮かんでいる。
イ・ブル氏の過去の作品に「サイボーグ」という連作があって、SFアニメのロボット的なオブジェだったが、これもSF的な感じ。宇宙船的なイメージだ。
かっこいい!

白い煙に包まれるというのはこの作品で、1時間に1度、煙を発生させるという。
煙の中でぜひ見てみたくて、スタッフに訊いてみると、「1時間半に一度、煙を発生するので、次は8時になりますね…」と。まだ1時間あるし!

それでとりあえず、他の展示室を見に行くことにした。

もう一つ見たかった展示が「バウハウスの舞台実験」。
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バウハウスによる舞台衣装をはじめとするデザインの展示で、幾何学的なデザイン画や衣装を展示している。
人体を直線と円で解こうとする試みがうかがえるスケッチがたくさんあった。
形状や色彩はバウハウス独特な印象を受けるが、なかなかかっこいい。

あるFB友達は、この衣装の一つがウルトラマンに似ているといって、ウルトラマンの人形を息子に借りてきて一緒に写真を撮っていた。
バウハウスがどんなコンテンツに影響を与えたのかについての展示をしても面白いだろうなあ。
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この衣装で行ったであろう実験的な演劇に参加してみたい。どこかの劇団でやったりはしてないだろうか?
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まだ8時にならないので、他の展示室を見てから、8時に「早朝の歌」を見にいってみた。

あ、白い煙を吐いてる!
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オブジェの一つから、尖った矢のようなオブジェに向かって白い煙が吐き出されている!
人体には害のない煙らしいけれど、何の煙なんだろう。数十秒後にはオブジェがまっ白い煙に包まれた。
目の前が見えないほどになるかと思ったらそうでもない。
でも煙に包まれたオブジェは、まさに無限の空間に浮かんでいるかのよう!
まさにSFの世界!
ときどき点滅する赤い光が宇宙船的なイメージを高めている。
これは本当にずっと眺めていたくなる。
いやあ、1時間待って見た甲斐があった!

イ・ブル展は3月15日まで。見るんだったら煙は見ることをお勧めするので、時間の余裕を持って訪ねよう。

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by matchino | 2015-02-13 20:15 | 展覧会 | Comments(0)

ソウル市立美術館の展示「アフリカ・ナウ」

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前回、ソウル市立美術館に行ったときに時間がなくて見られなかった展示「アフリカ・ナウ」を見てきた。
アフリカの美術ってティンガティンガとか仮面とかしか見てなかったけれど、今回の展示は現代美術。
誰かがブログで「アフリカにも現代美術があったんだ!」とか書いていたけど、当たり前じゃ!
でも、今回見た作品は皆、日本人や韓国人が思い描くアフリカのイメージが土台になっているというのは感じる。
アフリカの作家の作品は皆そうなのか、あるいはそういう作品を集めたのか?

2階の展示室の入り口にあったのがこの作品。
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壁一面に動画が映って、けっこうインパクトがあった。
その横には今回の展示の意義などの説明。やっぱり小難しい話だけど、「脱植民地」ってのがキーワードみたいだ。
動画は色とりどりの毛だらけの衣装を着た人がダンスしているのだが、なかなかかっこいい。
アフリカっぽい感じはするけれど、音楽は欧米のロック風だなあ。
あ、でもロック自体、黒人音楽の影響を受けてるから彼らの音楽と見ていいのか?作家名を見てみると、ニック・ケイヴと。
え!あのロックミュージシャンのニック・ケイヴ?彼は白人じゃん!
ちょっと混乱してしまったが、違う黒人のアーティストだった。




最初の部屋は、黒人の白人に対する対抗意識に関する作品が多かった。
この作家は漫画で白人による差別について言及しているが、「白」と「黒」のイメージについて書いてある。
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で、その記述が辞書からの引用ということで、「このイメージってのは白人によってつくられたものなのか!?」とか疑ってしまう。
実のところ、どうなんだろうか?
白人に対する反抗を表現した作品の作家は、ほとんど南アフリカ共和国の作家だった。
アフリカで殖民支配を受けた経験がある国はほとんどだと思うが、その中でも差別を受けて疎外されたのは南アフリカが顕著だということなのだろうか。
どちらにしろ、私たちはアフリカについてあまりにも知らない。
あれだけ大きな大陸で国もたくさんあるのに、単に「アフリカ」とくくってしまうあたりに違和感を感じざるを得ない。

次の部屋は工芸作品が多かった。
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モザンビークの作家で、実際にあった内戦で使われた兵器の残骸で作った仮面。
よく見るいわゆるアフリカの仮面を思わせる形だ。
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16年間にわたる内戦に対する記憶を表現しているが、内戦が民族の記憶の一つとなっているという悲しい事実…

社会運動として、一般の人に工芸作品をつくることを指導しているグループの作品。カラフルな絵だと思ったら、実はビーズでつくられている。
精巧で、美しい。
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これも社会運動でつくられている陶器の作品。
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アフリカの動植物をモチーフにした壺や皿で、形も色も独特で、ずっと見ていても飽きないほどだ。

3階の展示室の作品。
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ダッチワックスというアフリカの服を着たマネキンが交通事故に遭っている。
…いろいろと書いてあったけれど、難しい…
まあ、手前のオブジェと、後ろの写真作品がすごいインパクトだったという。

難解な作品もあるけれど、面白いのでおススメ。
ソウル市立美術館の2、3階展示室で、2月15日まで開催。

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by matchino | 2015-02-01 20:30 | 展覧会 | Comments(0)

ZIENアートスペースで陶器作りに挑戦!

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前々から行ってみたかったところがある。去年のはじめ、ナム・ジュン・パイク・アートセンターに行ってきた直後に知ったところで、アートセンターの目の前にあったということで、その時に行かなかったことを後悔していたところだ。
どこかというと、ZIENアートスペースというところで、陶磁器の展示や販売をしており、一般の人が利用できる工房もあるところだ。
なんといっても、このブログで何回か紹介している建築家・趙成龍氏が設計したということで、機会があればぜひ行きたいと思っていたのだ。
前回、ルースチャペルの時に紹介したク・ボンジュン記者も絶賛していたし。
場所は京畿道龍仁市。エバーランドがあることで知られているが、同じ京畿道とはいえ、バスで1時間半ほどかかるため、子供を連れて行かないと家族のひんしゅくを買ってしまう。
でも、子供を対象にした陶器作りの体験も行っているので、それを口実に連れて行くつもりだった。
調べてみたら、未年にちなんで未年の人には50%割引という羊作りのイベントがあった。ちょうどうちの次女が未年なので、長女と次女を連れて行ってきた。
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さて、Daumの地図アプリで調べてみると、バスで1時間半、地下鉄で2時間強ということで、バスで行ってみたが、バスの停留所に着いてから目的地までの道はそうとうひどい。人が歩くような道ではなかった。
韓国の地方に行くときにはやはり自家用車で行かないとそうとう苦労する。海外からの個人旅行者は苦労するかもしれない。
それでも行く価値はあるので、行ってみたいという人は、最後にそれでも行きやすい方法を書いておいたので参照してほしい。

今まで何度かZIENアートスペースについて調べて写真を見ていたが、思ったよりも規模が小さかった。私の知り合いも同じ感想を持ったようだ。
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丘を登る道路の右側に、くぼんだ敷地がつくられており、そこに4棟の建物が建っている。
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一つの建物に入るのに、階によって入り口の方向が違っているため、全体の構造が把握しにくいのが面白い。敷地に入る入り口もいくつもあって、全体が公園のような印象を受ける。
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すぐ前には道路があるにもかかわらず、くぼ地になっているのと周りに木が植えてあることで、山の中の公園に来たような感覚だ。
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ところどころに陶器で作った人形や家が置かれ、ベンチも置いてあるので、暖かい時に来たらけっこうくつろげる空間になるのではないだろうか。
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工房に行ってみると、すでに数組の家族が羊を作っていた。3時の体験時間に合わせて来たが、3時は人が予約した人が多いということで、5時に予約した。
近くのロッテマートなどで時間をつぶしてから(本当はナム・ジュン・パイク・アートセンターに入りたかったのだが、子供たちが「お腹すいた」とうるさいので断念。ちゃんと飯食って来いよ!)5時に再訪。

さて、羊を作るのかと思ったら、ろくろを使ってつくるものだったら何でもいいという。それで、長女は皿を、次女はコップを作ることにした。
完成予想図をスケッチしたら、いよいよろくろの前に座る。
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スタッフが手伝ってくれて、というかほとんどやってくれて、子供たちはそのサブでやってる感じだ。
もっとも口で教えてもらったって作品はできっこないのだからそうするしかないのだけれど、スタッフがうまーく誘導してくれるので、自分の手でしっかりと土を触りながらもちゃんとした形ができていく。さすがだー。
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形ができたら鉛筆で絵を彫ったり、はんこを押したりして飾りをつける。「どうしようかなー」とか悩んでいたのでそれほど模様はつけられなかった。

一つ作品ができたら「自由時間」ということで、今度は一人でろくろを回した。
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長女はなかなかうまい。なんとか器の形を作り出した。形がいびつなのもいい味出してるなーと。
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次女は難しかったらしく、ほとんど形にならずに終わってしまった。
スタッフに訊いてみると、ろくろに土を置いて中心をつかむだけでも1ヶ月くらいの練習が必要なんだとか。

さて、1時間ほどで終わったろくろ体験の感想は?
二人とも「面白かった!」と大満足。特に長女は私が絶賛したこともあったのか「陶芸の勉強をしようかな…」と。高い費用を払って体験させた甲斐があった。

外に出るとすっかり暗くなっていた。夜になるとまた違った雰囲気を見せている。
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ベンチの真ん中には焚き火を始めていた。アルバイトの学生たちが火の番をしているだけで、あとは私たちくらいしかいなかった。
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焚き火を始めて間もないため炭が少なく、それほど暖かくなかったが、いい雰囲気を出している。
もう少し暖かくなったら夜までくつろげるいい場所だと思う。

来た時はバスのために苦労したので、帰りは地下鉄で行くことにした。
ZIENから歩いて器興(キフン)駅までは20分くらい。地下鉄盆唐線で1時間ほどで往十里駅まで行けるので、時間はかかってもこちらのほうが便利だろう。

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2015.1.15 | 地図を拡大 © NAVER Corp.

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by matchino | 2015-01-17 09:29 | 建築 | Comments(0)

ソウル市立美術館の展示「ローテクノロジー:未来に帰る」

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ソウル市立美術館の展示「ローテクノロジー:未来に帰る」を見てきた。
タッチスクリーン、グーグルハングアウト、モノのインターネットなど、さまざまな最先端テクノロジーが普遍化され、日常化された時代に、あえて「ローテクノロジー」を使用した作品を紹介し、その意味を探る展示だった。
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で、ここでいう「ローテクノロジー」は何か。キネティックアートが多かったので、キネティックアートをいっているのかと思ったが、今考えると、過ぎ去ったテクノロジーのことを指しているのだろう。そうでなければ、今、キネティックアートを紹介する意義はないし、ここで紹介されている作家たちの作業の現在のアートシーンにおける意味はなくなってしまうからだ。
個人的にはキネティックアートが好きなので、造形的にだけ見ても面白く、なぜ小難しい説明があるのかと思ったが、よくよく考えてみるとそれは必要だったのだ。といっても展示の趣旨を説明した文章は、脱モダニズムとかテクネとかポイエーシスとか、聞いたこともない、たぶんその意味を聞いても理解が難しい単語がたくさんでてきて、脳を再起動したくなってしまうので、もうちょっと分かりやすく解説してくれると嬉しいのだが。

卵形のフレームの中で、ししおどしみたいな機構が休みなく動いている。コトコトと小気味よく鳴っているのはプラスチックのボトルだった。中に電球が光っていて、部屋全体が動いているかのような雰囲気さえ感じる。
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列車の模型が回っている。同じ日常を繰り返す生活を循環する列車に例えたんだという。確かに単純な動きを繰り返すキネティックアートは機械的な人生、社会のたとえになる、てか、機械そのものだし。
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コンピュータの中に入っているようなファンのでかいやつが並べられていて、その風で四角い箱が浮いている。
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ビニールで作られた風船が空気圧によって動いている。消費社会の発展に従ってその色を変えてきたさまざまな韓国の市場のビニール袋で作られた作品で、そのうごめく様は一つの有機体のように姿を変えていく消費社会を象徴してもいるという。一見きれいに見えるというのも消費社会の象徴っぽい感じだ。
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説明を読むのは面倒くさいけど、ただ見るだけでも面白いのでお勧め。

展示はソウル市立美術館の西小門本館で2015年2月1日まで。入場は無料。

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by matchino | 2015-01-12 22:38 | 展覧会 | Comments(0)

旧ソウル駅でチェ・ジョンファ氏の「総天然色」展

文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎)でチェ・ジョンファ氏の展示が開かれているという情報が入り、次の日の秋夕の当日に行ってきたものの、休館日。同じ建物のギャラリーは開いてるのに、なぜ⁉︎

また今度と思ったが、今度が待てない性格で、次の日にさっそく再訪。大邱美術館以来の再会となった。

このブログにも何度かチェ・ジョンファ氏は、プラスチックでできた安物の生活雑貨などをコレクションし、聖と俗、芸術と非芸術などの境界を崩す作品を発表している。
今回の展示のタイトルは、「総天然色」。もともと自然の色を表現しようとして人工的に作った色だが、その極彩色の「天然色」が今では人工的な色になっているという。
前に見た大邱美術館での展示のタイトルは「錬金術」。この人は本当に絶妙なタイトルをつけるなあと思う。

建物が見えたあたりから圧巻!
旧ソウル駅の前に緑と赤の円筒がいくつも立っている!

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ソウル駅に祭祀を行っているようにも見えるこの「お供え物」は、実はプラスチックのザルでできている。
このザル自体、祭祀に欠かせないアイテムだが、このオブジェは市民やソウル駅付近に住み着いている浮浪者と一緒に作ったのだとか。秋夕なのに家族に会えない浮浪者のおじさんたちも、臨時の家族と一緒に祭祀を行ったということか?

さて、入ってまず最初に目に入るのがこの塔。ビニール製の四角いバッグで作られている。
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振り向くと、大邱美術館で見たブタが、入り口の扉の上で浮き沈みしている。風船のように膨らんでは萎むのを繰り返す現代文明の姿を表しているんだとか。なんでブタかというと、韓国ではブタはお金の象徴だからだな。たぶん。
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左の部屋もすごかった。瓦礫の原をキラキラと輝く宇宙船(?)がゆらゆら揺れながら覗き込んでいる。この瓦礫はこの建物を改装する時に出てきたものなんだとか。
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その裏にある展示室には、廊下のような空間に彼のコレクションが展示されている。といっても骨董屋の店の中のようにうずたかく積まれているだけ。それでも、普段は出会わなそうな物同士が出会って新しい表情を生み出している。まさにチョン・ジョンファ・ワールドなのだ。
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それにしても、この人の作品はこの空間によくなじむ。どれが作品でどれがもともとあったものなのかも分からなくなる。

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展示は10月19日まで。

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by matchino | 2014-09-26 22:01 | 展覧会 | Comments(2)