公州建築巡り 2 忠清南道歴史博物館

e0160774_20584701.jpg
公州の近代建築巡り、中洞聖堂の次は、隣の高台にある忠清南道歴史博物館を訪ねた。
ここは、今は忠清南道歴史博物館として使われているが、もともとは1973年に国立公州博物館として建てられたもの。
e0160774_20584821.jpg
四角い箱の脇に、上が丸くなった台形のような形の白い突起がいくつも並んでいる。突起は上下に分かれていて、よく見ると下は中央が出っ張っていて、上は凹んでいる。上の突起の脇には窓が付いているようで、間接照明として使われていたのかもしれない。
この突起の形、はっきりとは調べていないけれど、公州でみつかった百済時代の古墳である武寧王陵の石室の形をモチーフにしたのだろう。
e0160774_20584847.jpg
上には軒のような形が屋根として乗っている。わずかに四隅が上がっているのは、韓屋の屋根の反りを表現したのだろう。この頃、「韓国的な建築」を模索していて表現した一つの方法論だ。
e0160774_20584866.jpg
もう一つ、ここ頃の建築の流行を示すのがピロティ。ル・コルビジェが提唱した近代建築の5原則の一つだ。

誰が設計したのかが思い出せず、国立博物館をたくさん設計した金寿根氏かなとも思ったけれど、テイストがちょっと違うので、FBに上げてみると、大田の文化財の専門家が、すぐに生没年までつけて答えを上げてくれた。スバラシ!

で、この博物館を設計したのは李喜泰(イ・ヒテ)建築家。1925生、1981没。
切頭山殉教聖地の聖堂や恵化洞聖堂などの聖堂建築のほか、南山にある国立劇場などを手がけている。なんかこの方の建築によく出会う。

博物館の展示はそれほど、興味深いものではなかったけれど、一つだけ気になったのが、雨宮宏輔という日本人のこと。公州で生まれて解放まで公州で住み、その後も公州に住んでいた日本人の会である「公州会」の会長をしているという。雨宮氏はこの博物館に公州の昔の写真や遺物などを寄贈しているということだった。当時の記念ハガキなどは興味深かった。
この博物館に登る階段の前に井戸があって、そこの案内板にも雨宮氏が経営していた氷工場があったと書かれていた。ネットでは、雨宮氏が公州に桜の木を植えたという話も出ていた。
e0160774_20584935.jpg
で、その前にあった噴水(?)。動物の頭は理解できるけど、この子どもたちの頭は…。彫刻家の感覚を疑う…。
e0160774_20584903.jpg
さて、今度は旧公州邑事務所へ。
次回に続く!




[PR]
# by matchino | 2017-01-04 23:29 | 建築 | Comments(0)

公州建築巡り 1 中洞聖堂

e0160774_21123092.jpg
クリスマスイブ、クリスマスらしいことをやりたくて、妻に「聖堂を見に行こうか」と提案してみたら、難なく提案が通過!
ただし条件が付いた。「今まで行ったことのない聖堂に行こう」と。望むところだ。いくらでも探してみせよう!

公州に有名な聖堂があったよなあと調べてみると、あったあった。中洞聖堂。そしてその近くの近代建築を調べて計画はばっちり。

イブの朝、東ソウルターミナルから11時10分の公州行きのバスに乗り、2時間で到着。とりあえず中洞聖堂へ。バスでも10分くらいで行けるけれど、タクシーで4000ウォン。途中に錦江に面した公山城も見えた。

錦江を渡ったあたりからすでに丘の上に聖堂の尖塔が見えた。丘のふもとでタクシーを降りて聖堂まで登る。
登る道沿いにはノアの箱船をモチーフにしたモザイク画があった。モザイク画のレベルも高くていい。その上には聖堂の歴史を年度ごとに表した手すりがあった。
e0160774_17311528.jpg
e0160774_17311668.jpg
赤と灰色のレンガ造りの典型的なゴシック聖堂。よく手入れされ、修理も何度かされているようだった。1898年にここで宣教活動を始め、聖堂は1937年に竣工したという。
e0160774_17311877.jpg
e0160774_21123182.jpg

内部はやはり三廊式で、石造りの柱が並んでいる。
e0160774_21103101.jpg
e0160774_21103263.jpg
側面のステンドグラスは単純な四角いものだが、祭壇の後ろのステンドグラスはぶどうや星などをモチーフにしたものがあった。
e0160774_17311952.jpg
e0160774_21103196.jpg
ところで、私の後に一人の男性が入ってきた。彼の頭はフランチェスコのようで、「彼は修道士かな?」と思ったけれど、話しかけてみるとたまたま通りかかっただけの人だという。頭が薄いだけだったのだ。「修道士ですか?」とか余計なこと聞かなくてよかった…。笑

聖堂の隣には、やはりレンガ造りの司祭館。これも1937年に建てられたようだ。
窓の構成がちょっと変わっていて、1階にはアーチの窓が3つ、2階にはアーチの窓が2つ、そしてその両脇にに四角い窓が付いている形。
e0160774_21103243.jpg
クリスマスのために、聖堂の脇にはイエスの誕生の様子のジオラマがつくられており、マリア像には電球が飾られていた。今日の夜にはクリスマスのミサがあるのだろう。キャンプファイヤーのような薪が積まれていた。夜にもう一度来たいな。
e0160774_21103267.jpg
e0160774_21123163.jpg

あちこち回ってみると、ここが市内でも高台にあることが分かった。けっこう遠くまで見渡せ、近くにそれほど高い建物もないため、見晴らしは本当にいい。
そして、聖堂の後ろには今回、行こうと思っていた忠清南道歴史博物館があった。
e0160774_21123104.jpg
さきほど登ってきた車が上がれる道の他に、その裏には階段で登れる道があった。聖堂を眺めながら登れる気持ちの良い入り口だ。その階段を下りて、忠清南道歴史博物館へ。
続きは次回!




[PR]
# by matchino | 2016-12-30 20:21 | 建築 | Comments(0)

大田の近代建築 梧井洞宣教師村

e0160774_10471461.jpg
晩秋のある日、大田に行ってきた。近代建築の研究者たちの勉強会で話してほしいという畏れおおすぎるオファー。結局、彼らの役に立ったのか分からないけれど、少なくとも私は楽しく有意義な時間を過ごしてきた。
今回、その場に呼ばれていたのは、私と、ブログ「韓国古建築散歩」のりうめいさん。それで、彼女と連絡して、勉強会の前に大田の近代建築を巡ることにした。りうめいさんがお願いしてくれて、大田の大学で教鞭をとっている伊藤さんが車を出してくださった。伊藤さん、ありがとうございます!
今回回ったのは、鉄道官舎村と日本統治時代に造られたトンネル、それから宣教師村と刑務所の監視塔というシブ過ぎるラインナップ。りうめいさん、さすがなのだ。

本当は一つひとつ紹介したかったのだけれど、なかなか書けそうにないので、私がリクエストした宣教師村から書いていこうと思う。これで終わってしまうかもしれないけれど、そうなったらご勘弁。

梧井洞にあるキリスト教の宣教師が住んでいた住宅群は、このブログでも何回か紹介した本「青春男女、100年前の世界を歩く」で知って、ぜひ訪ねたいと思っていたもの。2年前に大田を回った時は時間が足りなくて泣く泣く断念したのだった。

この宣教師村はキリスト教系の漢南大学の敷地内にある。大学内に車を停めて、伊藤さんの案内でその住宅があるほうへ向かう。大学のキャンパス自体、たくさんの木が植えられているが、宣教師住宅がある方は林のような自然に囲まれたところだった。この日は昼過ぎから雪が降り始め、私たちの他には人影も見えず、本当に静かだった。
写真で何度も見ていた家屋が道沿いに見えてきた。韓国式の瓦屋根に、大きな白い窓枠のついたガラス窓の韓洋折衷様式の家屋だ。写真で見た姿は木々の緑に映えて白い印象だったが、白い雪が降りしきるなかでは壁のレンガの赤褐色がよく見えた。
e0160774_10471300.jpg

夢にまで見た宣教師住宅が目の前にある!
感激だった。
紅葉の季節の終わりかけで、地面には真っ赤な紅葉の葉が敷き詰められ、他のところにはオレンジや黄色の落ち葉。そしてその上に少し早い初雪が降り積もっている。こんなに素晴らしい光景があるだろうか!

この住宅が建てられたのは1956年のこと。アメリカ南長老派の宣教部が大田大学を設立した時に建てられた住宅で、宣教師たちが去った後は、大田大学の後進である漢南大学の創設者であるリントンを記念する記念館として使われている。平日は中に入れるそうだが、この日は日曜日で入れなくて残念。
e0160774_10471527.jpg
e0160774_10471767.jpg
コの字型になっていて、右翼の窓と比べて左翼の窓が大きく取られており、側面まで窓が続いている。ここはサンルームとしてつくられた部屋だろう。このサンルームに座って紅茶でも飲みながらまったりできたらどれほど幸せだろう。降りしきる雪を眺めながら談笑した宣教師たちの姿を思い浮かべてみた。

e0160774_10471684.jpg
リントンの像。


同じ形をした住宅が3棟並んでいた。それぞれの棟の前に落ちている落ち葉の種類がいろいろで、それぞれ違う趣を見せていた。秋ならではの醍醐味だな。

e0160774_10471627.jpg


e0160774_10471815.jpg
その隣にあった建物。ここも関連した建物なんだろうか。


3人で話していて気付いたのは、ほかの宣教師住宅が2階建て以上なのに対して、ここは1階建てだということ。そして韓洋折衷様式の建物の中でもより韓屋に近い様式だということ。解放後の比較的最近に建てられたものであることが関連しているだろうか。

寒い中で傘をさしながらの訪問はたいへんだったけれど、あのような景色に出会えたことは幸運だった。思い出せば思い出すほどに香ばしく熟成している。
e0160774_10471808.jpg

[PR]
# by matchino | 2016-12-29 22:31 | 建築 | Comments(0)

日韓酒文化交流会の飲み会!

e0160774_09262788.jpg
日韓酒文化交流会の続き。楽しい飲み会!
発足式はちょっと硬い雰囲気だったけれど、この会の要旨は「楽しく飲もう!」ということだったので、こちらがほんものだろうな!

この日の飲み会は、フュージョンマッコリレストラン「シェマク」で。
「CHEZ MAAK」と書いてあるので何語なのかなと思っていたら、済州島の方言で牛小屋を意味する「シェマク」という言葉があるらしい。これかな?

上の写真が今回のレパートリーの一部。
左端は「自喜香」。果物系のフレーバーの伝統酒。
左から2、3番めはこの店で主に扱っているマッコリの「白蓮」。左のほうが「プレミアム」。
4番目は福岡支会の藤本さんがわざわざ日本から持ってきた「獺祭」。韓国人の間では大人気!
右の「澪」はどこに行ってたんだろう?これは回ってこなかったような…。

美味しいお酒には美味しい料理がないと!
この日のシェマクの料理をご紹介。

e0160774_09262807.jpg
豚の肩肉(手前)とタコ(右)。どちらも箸が進むー。

e0160774_09262851.jpg
タットリタン。のフュージョン料理。味はちょっと変わっていて、うまかったんだけど、辛すぎてあまり食べられなかったのが残念!

e0160774_09262908.jpg
豆腐キムチ。普通はサムギョプサルといっしょに食べるんだけど、ここではベーコンで。まあ、ベーコンも三枚肉だけど。

そして更に、どんどん出てくる美味しいお酒の数々!
まずは、五味子のお酒をつくるオミナラの「タル(月)」という蒸留酒。
e0160774_09262846.jpg
オーク樽で熟成したものと、白磁で熟成したものがあり、この日のは白磁のほうだそう。
ナホさんはこの蒸留酒を絶賛!
五味子の香りが口の中いっぱいに広がった。

個人的に一番美味しかったのは「甲州にごり」。
e0160774_09262982.jpg

普段こんなに飲まない私にはもったいなすぎるこのレパートリー。
飲みすぎた…笑

もう飲めないという頃にナホさんが出してきた珍島のお酒。
ナホさんが上げていたこの写真に魅せられて、飲んでみたいと思っていながらも、この日はもう飲みすぎていたので断念。
e0160774_10090184.jpg
「また用意します!」といってくださったナホさん、ありがとうございます。
このお酒についての詳細はこちら

楽しかったこの日、また集まって飲みたいメンバーでした!
ミョンさん、ありがとうございます!

[PR]
# by matchino | 2016-12-26 22:06 | イベント | Comments(2)

日韓酒文化交流会が発足!

e0160774_22225253.jpg
お酒。私のFBで、建築よりも、万民が認めるかわいい我が娘よりも、反応が早かったのがこれだった。それに強烈な嫉妬を覚えながらこれを書いている。

で、何かというと、日韓酒文化交流会の発足会に招待されて参加してきた。この会を発足させたのは、酒類コラムニストのミョン・ウクさん。仁寺洞から最近、江南に移転した韓国伝統酒ギャラリーを運営する韓国の酒の専門家だ。

この日会場となったのは、オープンを控えて最後の準備をしている江南の伝統酒ギャラリー。韓国食品名人体験広報館の地下一階。
まずは伝統酒ギャラリーから見学。韓国全土のいろいろな伝統酒の話を聞きながら、試飲もできる。
地方の取材をしながら出会った伝統酒もある!

一番気になっていたのは、ここで買えるのかということ。答えは「買える」とのこと!これは朗報なのだ!
e0160774_22220516.jpg
e0160774_22221061.jpg
さて、さっそく試飲。この時間に用意されたお酒は5種類。お酒にうとい私でも「うーん」とうならせる逸品だった。
e0160774_22222128.jpg
今回、試飲したお酒を紹介しよう。左から順番に

富者(プジャ)
マッコリと清酒を合わせた「合酒」。個人的には真っ先に気に入ってしまった。

ソルソンジュ
に取材に行った時に、故宅の隣で販売していた伝統酒。松の葉を入れて松の香りがするお酒。

ファンジニ
山茱萸(サンシュユ)と五味子と何が入った甘いお酒。

甘紅酒(カムホンジュ)
40度で、チョコレートのような香りがする。

CHUSA アップルワイン
アイスワインにするように甘くつくってある。りんごの産地である禮山のワイン。金箔入り。13度。


この5種類が、今年、伝統酒ギャラリーで人気のあったお酒なんだそうだ。


ギャラリーの見学が終わると、この建物の3階で日韓酒文化交流会の発足式。
ここに参加した人たちは、お酒に関するスペシャリストばかり!
交流会の役員をしているphoto fixのナホさんによると、「この方たちは、私にとっては韓流スターみたいな人たちなの!」とのこと。
e0160774_22215599.jpg
で、こういうメンバーが集まって発足した日韓酒文化交流会。ちょっと難しい話もあったけれど、結局は「楽しく飲もう!」という会。
これからいろいろな人を巻き込んでいくようなので、「入会したい!」という人は期待して欲しい。


さて、発足式の後は楽しい飲み会。
で、飲み会のレパートリーは次回のお楽しみ!

ここでお知らせ。
江南の伝統酒ギャラリーが今日オープンした!
仁寺洞よりも広くなったとのこと。お酒好きの人は江南へ急げ!



[PR]
# by matchino | 2016-12-22 21:18 | イベント | Comments(0)