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ZIENアートスペースで陶器作りに挑戦!

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前々から行ってみたかったところがある。去年のはじめ、ナム・ジュン・パイク・アートセンターに行ってきた直後に知ったところで、アートセンターの目の前にあったということで、その時に行かなかったことを後悔していたところだ。
どこかというと、ZIENアートスペースというところで、陶磁器の展示や販売をしており、一般の人が利用できる工房もあるところだ。
なんといっても、このブログで何回か紹介している建築家・趙成龍氏が設計したということで、機会があればぜひ行きたいと思っていたのだ。
前回、ルースチャペルの時に紹介したク・ボンジュン記者も絶賛していたし。
場所は京畿道龍仁市。エバーランドがあることで知られているが、同じ京畿道とはいえ、バスで1時間半ほどかかるため、子供を連れて行かないと家族のひんしゅくを買ってしまう。
でも、子供を対象にした陶器作りの体験も行っているので、それを口実に連れて行くつもりだった。
調べてみたら、未年にちなんで未年の人には50%割引という羊作りのイベントがあった。ちょうどうちの次女が未年なので、長女と次女を連れて行ってきた。
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さて、Daumの地図アプリで調べてみると、バスで1時間半、地下鉄で2時間強ということで、バスで行ってみたが、バスの停留所に着いてから目的地までの道はそうとうひどい。人が歩くような道ではなかった。
韓国の地方に行くときにはやはり自家用車で行かないとそうとう苦労する。海外からの個人旅行者は苦労するかもしれない。
それでも行く価値はあるので、行ってみたいという人は、最後にそれでも行きやすい方法を書いておいたので参照してほしい。

今まで何度かZIENアートスペースについて調べて写真を見ていたが、思ったよりも規模が小さかった。私の知り合いも同じ感想を持ったようだ。
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丘を登る道路の右側に、くぼんだ敷地がつくられており、そこに4棟の建物が建っている。
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一つの建物に入るのに、階によって入り口の方向が違っているため、全体の構造が把握しにくいのが面白い。敷地に入る入り口もいくつもあって、全体が公園のような印象を受ける。
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すぐ前には道路があるにもかかわらず、くぼ地になっているのと周りに木が植えてあることで、山の中の公園に来たような感覚だ。
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ところどころに陶器で作った人形や家が置かれ、ベンチも置いてあるので、暖かい時に来たらけっこうくつろげる空間になるのではないだろうか。
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工房に行ってみると、すでに数組の家族が羊を作っていた。3時の体験時間に合わせて来たが、3時は人が予約した人が多いということで、5時に予約した。
近くのロッテマートなどで時間をつぶしてから(本当はナム・ジュン・パイク・アートセンターに入りたかったのだが、子供たちが「お腹すいた」とうるさいので断念。ちゃんと飯食って来いよ!)5時に再訪。

さて、羊を作るのかと思ったら、ろくろを使ってつくるものだったら何でもいいという。それで、長女は皿を、次女はコップを作ることにした。
完成予想図をスケッチしたら、いよいよろくろの前に座る。
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スタッフが手伝ってくれて、というかほとんどやってくれて、子供たちはそのサブでやってる感じだ。
もっとも口で教えてもらったって作品はできっこないのだからそうするしかないのだけれど、スタッフがうまーく誘導してくれるので、自分の手でしっかりと土を触りながらもちゃんとした形ができていく。さすがだー。
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形ができたら鉛筆で絵を彫ったり、はんこを押したりして飾りをつける。「どうしようかなー」とか悩んでいたのでそれほど模様はつけられなかった。

一つ作品ができたら「自由時間」ということで、今度は一人でろくろを回した。
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長女はなかなかうまい。なんとか器の形を作り出した。形がいびつなのもいい味出してるなーと。
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次女は難しかったらしく、ほとんど形にならずに終わってしまった。
スタッフに訊いてみると、ろくろに土を置いて中心をつかむだけでも1ヶ月くらいの練習が必要なんだとか。

さて、1時間ほどで終わったろくろ体験の感想は?
二人とも「面白かった!」と大満足。特に長女は私が絶賛したこともあったのか「陶芸の勉強をしようかな…」と。高い費用を払って体験させた甲斐があった。

外に出るとすっかり暗くなっていた。夜になるとまた違った雰囲気を見せている。
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ベンチの真ん中には焚き火を始めていた。アルバイトの学生たちが火の番をしているだけで、あとは私たちくらいしかいなかった。
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焚き火を始めて間もないため炭が少なく、それほど暖かくなかったが、いい雰囲気を出している。
もう少し暖かくなったら夜までくつろげるいい場所だと思う。

来た時はバスのために苦労したので、帰りは地下鉄で行くことにした。
ZIENから歩いて器興(キフン)駅までは20分くらい。地下鉄盆唐線で1時間ほどで往十里駅まで行けるので、時間はかかってもこちらのほうが便利だろう。

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2015.1.15 | 地図を拡大 © NAVER Corp.

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by matchino | 2015-01-17 09:29 | 建築 | Comments(0)

ソウル市立美術館の展示「ローテクノロジー:未来に帰る」

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ソウル市立美術館の展示「ローテクノロジー:未来に帰る」を見てきた。
タッチスクリーン、グーグルハングアウト、モノのインターネットなど、さまざまな最先端テクノロジーが普遍化され、日常化された時代に、あえて「ローテクノロジー」を使用した作品を紹介し、その意味を探る展示だった。
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で、ここでいう「ローテクノロジー」は何か。キネティックアートが多かったので、キネティックアートをいっているのかと思ったが、今考えると、過ぎ去ったテクノロジーのことを指しているのだろう。そうでなければ、今、キネティックアートを紹介する意義はないし、ここで紹介されている作家たちの作業の現在のアートシーンにおける意味はなくなってしまうからだ。
個人的にはキネティックアートが好きなので、造形的にだけ見ても面白く、なぜ小難しい説明があるのかと思ったが、よくよく考えてみるとそれは必要だったのだ。といっても展示の趣旨を説明した文章は、脱モダニズムとかテクネとかポイエーシスとか、聞いたこともない、たぶんその意味を聞いても理解が難しい単語がたくさんでてきて、脳を再起動したくなってしまうので、もうちょっと分かりやすく解説してくれると嬉しいのだが。

卵形のフレームの中で、ししおどしみたいな機構が休みなく動いている。コトコトと小気味よく鳴っているのはプラスチックのボトルだった。中に電球が光っていて、部屋全体が動いているかのような雰囲気さえ感じる。
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列車の模型が回っている。同じ日常を繰り返す生活を循環する列車に例えたんだという。確かに単純な動きを繰り返すキネティックアートは機械的な人生、社会のたとえになる、てか、機械そのものだし。
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コンピュータの中に入っているようなファンのでかいやつが並べられていて、その風で四角い箱が浮いている。
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ビニールで作られた風船が空気圧によって動いている。消費社会の発展に従ってその色を変えてきたさまざまな韓国の市場のビニール袋で作られた作品で、そのうごめく様は一つの有機体のように姿を変えていく消費社会を象徴してもいるという。一見きれいに見えるというのも消費社会の象徴っぽい感じだ。
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説明を読むのは面倒くさいけど、ただ見るだけでも面白いのでお勧め。

展示はソウル市立美術館の西小門本館で2015年2月1日まで。入場は無料。

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by matchino | 2015-01-12 22:38 | 展覧会 | Comments(0)

坡州出版団地の図書館「知恵の森」

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京畿道坡州市には出版団地があり、承孝相建築家がプロデュースして、かっこいい建築が建ち並んでいる。去年はその中の一つ、ミメシス・アートミュージアムを見に行ってきたが、1年ぶりに出版団地を訪ねた。去年も冬で「冬にくるんじゃなかった」と後悔したが、結局再び訪ねたのはまた冬。なんだか年中行事になりつつある。
さて、今回訪ねたのは二つの理由がある。
その一つは私が住む九里市を通る地下鉄「中央線」が、坡州へ行く「京義線」と連結して「京義中央線」となり、坡州に乗り換えなしに行けるようになったこと。
もう一つは、坡州の出版団地に「知恵の森」という図書館がオープンしたこと。
「知恵の森」は数ヶ月前にできていて、「いつか訪ねたい」と思っていたが、たまたま家族を連れて行く所がなくて、行くことになったのだ。
ただ、前回もそうだったが、電車とバスを乗り継いで行かなければならず、田舎でバスの本数が少なくて、結局、家から3時間かかってしまった。

京義線の炭峴駅で降りて20番のバスに乗り、「은석교사거리(ウンソッキョサゴリ)」の停留所から3分ほどの距離だ。
打ちっぱなしコンクリートとコールテン鋼の建物で、3棟の建物がつながったような形になっている。
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1階は図書館。2階から上はゲストハウスやタイポグラフィーの学校になっているようだ。
図書館に入ると、両側に本棚がそびえている。何段くらいになるのだろうか、高い天井まで壁一面が本棚になっており、高い本棚まで本が並べられている。まさに「知恵の森」だ。本の虫にとってはたまらない場所だろうなあ。
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でも、その次に驚いたのは人の多さ。土曜日ということもあって、子供連れの家族でごったがえしている。けっこう広いコーヒーショップのスペースもあり、たくさんの人がコーヒーを飲みながら本を読んでいる。でも、本を読みに来たというより、レジャーに来たという感じの人たちが多い。

それにしても、あまり余裕がなかったせいか、本棚から読みたい本を見つけることはできなかった。ある程度の高さまでしか本を見ることはできないし、出版社や寄付した人ごとに本が並べられており、ジャンルとはまったく関係なく本が並べられているため、どうやって好みの本を探したらいいのか分からない。また、学術書関係の本がけっこう多かったような気がする。
人が多いし、騒々しいので静かに本を読む雰囲気はまったくないし…。
図書館というよりは、図書館という形を借りた本の広報スペースというべきか。
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それでも、一回りしてみると、棟ごとに変化がつけられており、静かでさえあればいい空間かもしれない。ただ、音楽はやめてほしいな…。
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じっくり本を読む図書館はどこにでもあるので、新しい本との接し方を提案する図書館としては成功したのかもしれないと思う。

せっかくなので、外も見回ってみた。
屋上にイベントスペースのような空間も作られており、春や秋にはなかなか面白いかもしれない。
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さて、けっきょく本は読みたいのが見つからなかったので、持って行った本をその場で読むことにした。
年末に借りてきて読んでいる今年最初の本は、「ラカン、美術館の幽霊たち」。
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哲学者で精神科医のラカンが芸術について語った内容を中心に、著者が西洋美術について分析しており、美術館で出会った「幽霊」について書いている。
っていうとすごくアブナイ内容だが、とても真摯な論を展開しているなと思う。今のところ。これからの展開が楽しみだ。

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by matchino | 2015-01-09 22:18 | 旅行 | Comments(2)