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韓国アパート散歩!

韓国古建築散歩のりうめいさんが主催する建築巡り。今回は西大門、忠正路近辺の近代建築と古いアパート巡り。期待を裏切らない、どころか期待をはるかに上回る面白い踏査だった。
あまりにも盛りだくさんだったので、面白かったその一部を紹介しよう。

まず、ミドンアパート。
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黄色く塗られた外壁が特徴。窓の間には何かの材料を重ねたような不思議な素材が使われている。
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管理人のおじさんによると、建てられて45年経っているとのこと。「そんなに経ってるのにヒビも入っていない。頑丈に作られてるんだねえ」と管理人のおじさん。地下はビリヤード場とスンデククの店があるということで下りてみると…
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こんな広い構造に!りうめいさん曰く、「青と黄色と赤がフランス映画みたい!」とのこと。

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ビリヤード場から上がる階段。この下もよかったのだけれど、おばちゃんが嫌がったので写真は遠慮した。


次は、この日の一番の収穫、忠正アパート(旧三國アパート)。
韓国に現存する最古のアパートだとか。詳しくはこちら
このアパートの周りも古ーい路地が残っていて、歩きがいがある。
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猫が教えてくれた道を廃屋の間を上って行くと…
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空き地があって、その前に三國アパートが!
窓の感じがいいなあ。
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三國アパートを見上げるりうめいさん。
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蚊が多くて退散。彼女は20箇所も刺されちゃったとか!

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いよいよ中へ。入り口の階段も歴史を感じさせる。
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廊下を回って行くと…
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なんと中央が吹き抜けになっている!
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韓国のアパートではよく見かける構造だが、少し変則的な構造に、丸い給水塔(?)が立っている!思いがけない不思議な構造に、「わー!!」という思わずもれる歓声を抑えるのがたいへんなくらいだ。
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中庭はそれほど広くなく、植木鉢など雑多な生活用品が置いてあるので雑然とした雰囲気だが、各階のベランダがリズムを作り、ほんとうに面白い空間だ。
外から見るとただの立方体に見えるが、こんな面白い構造だなんて!


さて、ここからは夜の部に突入。ここからは日本在住のブロガーのひゃんりさん夫婦が合流した。
西小門アパート
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緩やかにカーブした道に沿って、少しずつ折れ曲がって建っている、1970年に建てられたアパート。
何といってもこの長さにびっくり。長さが115mになるという。
規則的でない窓の大きさや配置がポジャギの模様のようにも見え…とはいい過ぎか?
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日本からわざわざ来たのに、アパートめぐりなんて誘ってしまって大丈夫かな?と思ったら、私たち以上に夢中になって写真を撮るひゃんりさん。


最後は金華師範アパート
京畿大学を越えて坂道をそうとう登らないといけないと脅されたのだが、そのとおりだった。
それでも、地図を見ながら細道を選んで行くとなかなか面白い路地だ。
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でっぱり窓がいいのだ。
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こんな不思議な階段があったり…
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そして坂を上り詰め…
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階段を登ると、不気味な建造物がそびえ立っていた!
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危険な建築物の等級E(最も危険)に指定されているというこの建物。確かに今にも崩れそうな雰囲気。
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りうめいさんの話では、自己責任で入ることはできるということだったが、それは以前の話のようだ。門は固く閉ざされ、よじ上って入れないように鉄条網が張られている。後で調べてみると、シティハンターというドラマのロケ地で、ロケ地めぐりのコースにもなっているところからすると、入れなくなったのはごく最近なのかも知れない。

昔は数10棟あったけれど、今は2棟が残るのみ。
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階段部分が突き出ているのがかっこいい。金壽根設計のLG上岩図書館を思い出す。
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振り返ると、崩れそうな家の向こうにソウルの街が広がっていた。
今度は三脚を持ってこよう。
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昼に訪ねても面白かっただろうけれど、夜の不気味な感じはさらにいい!
アパート・ナイト・ハイキングなんて、なんていい企画!りうめいさん、ありがとう!

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by matchino | 2014-09-29 21:27 | 建築 | Comments(4)

旧ソウル駅でチェ・ジョンファ氏の「総天然色」展

文化駅ソウル284(旧ソウル駅舎)でチェ・ジョンファ氏の展示が開かれているという情報が入り、次の日の秋夕の当日に行ってきたものの、休館日。同じ建物のギャラリーは開いてるのに、なぜ⁉︎

また今度と思ったが、今度が待てない性格で、次の日にさっそく再訪。大邱美術館以来の再会となった。

このブログにも何度かチェ・ジョンファ氏は、プラスチックでできた安物の生活雑貨などをコレクションし、聖と俗、芸術と非芸術などの境界を崩す作品を発表している。
今回の展示のタイトルは、「総天然色」。もともと自然の色を表現しようとして人工的に作った色だが、その極彩色の「天然色」が今では人工的な色になっているという。
前に見た大邱美術館での展示のタイトルは「錬金術」。この人は本当に絶妙なタイトルをつけるなあと思う。

建物が見えたあたりから圧巻!
旧ソウル駅の前に緑と赤の円筒がいくつも立っている!

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ソウル駅に祭祀を行っているようにも見えるこの「お供え物」は、実はプラスチックのザルでできている。
このザル自体、祭祀に欠かせないアイテムだが、このオブジェは市民やソウル駅付近に住み着いている浮浪者と一緒に作ったのだとか。秋夕なのに家族に会えない浮浪者のおじさんたちも、臨時の家族と一緒に祭祀を行ったということか?

さて、入ってまず最初に目に入るのがこの塔。ビニール製の四角いバッグで作られている。
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振り向くと、大邱美術館で見たブタが、入り口の扉の上で浮き沈みしている。風船のように膨らんでは萎むのを繰り返す現代文明の姿を表しているんだとか。なんでブタかというと、韓国ではブタはお金の象徴だからだな。たぶん。
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左の部屋もすごかった。瓦礫の原をキラキラと輝く宇宙船(?)がゆらゆら揺れながら覗き込んでいる。この瓦礫はこの建物を改装する時に出てきたものなんだとか。
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その裏にある展示室には、廊下のような空間に彼のコレクションが展示されている。といっても骨董屋の店の中のようにうずたかく積まれているだけ。それでも、普段は出会わなそうな物同士が出会って新しい表情を生み出している。まさにチョン・ジョンファ・ワールドなのだ。
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それにしても、この人の作品はこの空間によくなじむ。どれが作品でどれがもともとあったものなのかも分からなくなる。

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展示は10月19日まで。

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by matchino | 2014-09-26 22:01 | 展覧会 | Comments(2)