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想像以上の美しさ、「꿈마루(夢の床)」

ソウルもすっかり暖かくなって、ここから近いオリニ(子供)大公園でも「春の花祝祭」が開かれている。桜が満開だった日、子供たちを連れ出そうと思ったが、友達と遊ぶのが忙しいらしく、一番下の子だけ連れて行ってきた。

今回の目的は、もちろん桜もあるけれど、実は私にとってそれ以上に重要なのが「꿈마루(夢の床)」。去年、韓国鉄道の雑誌の記事で知った建築物だ。
ナ・サンジンという建築家が設計したこの建物は、当初はゴルフ場のクラブハウスとして使われたが、数ヶ月でここが子供のための公園として生まれ変わることによってその役割が変わってしまった。
そんな運命を辿り、老朽化により取り壊しの話も出てきた時、この建築物の価値を再認識する動きが出てきた。そして、チョ・ソンリョンという建築家が「夢の床」という名でリニューアルしたのだ。この建築家は漢江の中州である仙遊島の元水道施設を市民公園としてリニューアルしたことで有名だ。私はこの公園が好きで、この「夢の床」に大きな関心を持った。だから前から行ってみたい建物だったのだ。

息子を動物園やすべり台で遊ばせながら探すこと3時間、やっとこの「夢の床」に辿り着いた。
今まで何回かこの建物の前を通ったけれど、まともに管理されていなかったため、みすぼらしくさえ見えていた。
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リニューアルされた今でも子供たちの好みに合わせた広告や看板などに埋もれて場違いな感じだ。
しかし、中に入ってみるとこんな建築物が今まで知られていなかったのが惜しいと思うほどのすばらしさだった。

中の写真は次に紹介しよう。
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by matchino | 2012-04-28 21:34 | 建築 | Comments(0)

「12の部屋のための12のイベント」展

韓国の総選挙で休日になり、ソウル市立美術館に行ってきた。
今回の展示は、2年に一度開かれているSeMA若手作家展。
今回は「12の部屋のための12のイベント」という題名で開かれた。
その名のとおり、12の展示室を12人の作家が担当して作品を展示した。

気に入ったのはキム・ギラという作家の作品。様々な宗教の像や絵画のコラージュ、作家によるスケッチなどでで構成されたインスタレーションだ。
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入り口には「GOD 4GIVES U BUT I DO NOT」という文章が光っている。
宗教に過剰に依存することに対する警告なのだろうか。
それよりは、そのオブジェやコラージュの古美術的な美しさが気に入った。

また、気になったのは未完成であるという但し書きがあるキネティック作品。
10m四方くらいの所に黒いビニールが張られ、その真ん中辺りにオブジェが動いていて、サーチライトがその上を行ったり来たりしている。但し書きには、「消防法により、霧を発生させることはできなかったが、見る人は霧が立ちこめる様子を想像して欲しい」とある。横に台があって、双眼鏡がある。覗いてみると、真ん中のオブジェは船で、この作品自体、その船が嵐の中を航海している場面だった。
確かに霧が立ち込めていてサーチライトで照らされている姿を双眼鏡で見たら雰囲気は出るだろうなあ。一度その完成した姿を見てみたい。
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by matchino | 2012-04-12 22:37 | 展覧会 | Comments(0)

ソンウン・アートスペースでスイスの若手作家展

『Article』という美術系の雑誌を買った。そこに気になった展示の紹介があったので、検索してみた。ソンウン・アートスペースというギャラリーで、スイスの若手作家たちの展示が開かれている。
さっそく子どもたちを連れていってきた。
最近、子どもたちに「美術館に行こう」というと「えー、またあ?」って感じなので、「木の家を見に行こう」といって連れていった。この展示に行ってきた人のブログで、木でつくったインスタレーションが紹介されていたからだ。で、このインスタレーションは本当にすごかった。

さて、地下鉄7号線の清潭駅から歩いて10分くらいの所にあるこのギャラリー。場所が場所だけにこじゃれた建物だ。
展示室に入ると、展示室の奥一面に、木の構造物が見えた。
これが前述のブログで紹介されていたインスタレーションだ。
The Chapuisat Brothersという作家のResonanceという作品。
近くに寄ってみてみると、その部分だけ3階まで吹き抜けになっていて、構造物も3階まで高くそびえ立っている。
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この構造物の中に入れると聞いていたので、どこから入るのかと見ていたら、スタッフが来て、「中に入ってみますか?」と案内してくれた。
簡単な誓約書にサインをして、入口を教えてくれたので、子どもたちと一緒に入ってみた。
かがんでしか入れないような所に、上に伸びる木の通路の入口があった。
四つんばいになって木の通路を登っていく。展示が始まってから2ヵ月くらい経っているけれど、壊れたところや弱くなっているところは全くない。本当にしっかりした構造物だ。
入る前にスタッフに「閉所恐怖症とかないですか?少したいへんですけど、大丈夫ですか?」と聞かれたけれど、確かにたいへんな人はたいへんだろうなと思わせるような狭くて険しい道だった。
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子どもたちは大喜びで登っていく。私も子どものようにはしゃぎながら登っていく。途中で二股に道が分かれたり、上がりきったところが小さな部屋になっていたり、楽しい演出がある。
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またテーブルがあって、その脇の窓からは2階の通路が見えたりする。
ツリーハウスって登ってみたことはないけれど、こんな感じなのではないかと思う。
また、通路の作りも変化に富んでいて、行き止まりかと思ったら、実はその脇に狭い隙間があったりして、さらに通路が続いていることが分かる。
通路が続く限り、すべての通路は入り込んだが、ここだけはサイズ的に入れなかった。でも、子どもたちは腹這い状態で入り込んでいた。
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そして、最後の最後まで登ると、丸いテーブルが置かれた部屋があった。それまでの通路は窓もほとんどなくて暗かったのだが、その部屋だけは電球があって明るかった。後でスタッフに聞いたのだが、道を探せなくて、あるいは体力的にたいへんで、ここまでたどり着けない人もけっこういるのだという。
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一つ残念だったのは、最後の部屋が落書きだらけだったこと。韓国人の名所での落書きは評判がとても悪いが、ここにもその問題が出ていた。この悪い習性は何とかできないものなのかなあ…。
まあ、それはさておき、この展示はすごかった。子どもたちも大満足で、他の展示室を見終わってから、もう一度登るのにつきあわされた。っていっても私も喜んで登ったんだけど。
他の展示室の作品も興味深いものではあったけれど、木の構造物のインパクトがあまりにも強かった。
3階の展示室には今回紹介された作家たちの作品集があり、その横で木の構造物の作家の紹介動画が流されていた。これまでこのような構造物をいくつもつくっており、やっぱり子どもたちに人気があるそうだ。どこからアイデアを得たかというと、第2次大戦中に壁の中に部屋をつくって隠れた人たちのことを知って、そこからアイデアを得たのだという。それはちょっと意外だった。
子どもたちを遊ばせるには絶好のこの展示、4月21日まで開かれている。
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by matchino | 2012-04-08 21:27 | 展覧会 | Comments(2)