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TDC Tokyo 09 ソウル展とウォーホル展と

一日中、時間がとれたので、ソウルを巡ってきた。
まず行ったのが、サムウォン・ペーパーギャラリー。
TDC Tokyo 09 ソウル展が行われている。
地下鉄5号線の君子駅のすぐ前にギャラリーはあった。小さいビルの2階だったが、中はけっこう広めのギャラリーだった。半分がギャラリーで、もう半分ではいろいろな紙を販売していた。
今回の展示は日本の作品が多かった。
思いも寄らない発想で、人の心をつかむような作品がたくさんある。日本のグラフィックデザインのレベルの高さが感じられた。
展示の中で一番気に入ったのが、浅葉克己さんのダイアリー。こういうスケッチから作品が生まれてくるんだなあ。
自分も、仕事ではなくてもいろいろな作品を作っていくことが必要だと感じたし、その意欲がわいてきた。

次に行ったのは、ソウル市立美術館。
アンディー・ウォーホル展が開かれていた。
よかったという話は聞いていなかったが、ベルベッツの映像があるということで気になって、高い入場料を払って見てきた。
結果! は微妙だな…。
まあ、有名人の博物館という感じだった。ウォーホルのコレクションが展示されていたり。
でも、その部屋が一番よかった。壁一面に牛の作品がプリントされて、『インタビュー』誌や映画の雑誌が展示されていた。そして、ウォーホルの写真も展示されていたが、それがかっこよかった。やはり、ウォーホルってかっこいい。
さて、最後にベルベット・アンダーグラウンドの映像が流れていたが、それもたいしたことはなかった。でも、ルー・リードとニコの歌声を久しぶりに聴いて、子守歌のように気持ちよく、うたた寝をしてしまった。
ウォーホル展をやるというのだから、現在という時をふまえた展示の意図があるのかと思って少しは期待していたが、まったくそういうものはなく、有名な人の作品を展示しましたよ、という教科書的な展示。期待は見事なまでにはずしてくれた。
このくらい有名になると名前だけで人は集められるからそれでいいのか。

市立美術館の1階では、「彫刻的なものに対する抵抗」展が開かれていた。
21人の韓国人作家と1人の日本人作家の、インスタレーション作品が展示されており、ある意味、ウォーホルの企画展示よりも面白かった。
無料の音声ガイドを聞きながら観覧したが、静かなその雰囲気がよかったので、音声ガイドがうるさく感じてしまった。
こういう展示はしょっちゅうやって欲しいものだ。企画展の半券で入れるし、とてもうれしい。

帰りは亨保文庫に寄った。
試聴したブラームスの交響曲がすごくよかった。
CDショップという環境がよかったのか、あるいはヘッドフォンの性能のせいか。
ヘッドフォンもいいのが欲しいなあ。
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by matchino | 2009-12-26 21:34 | 展覧会 | Comments(4)

光化門広場のホワイト・クリスマス

今日はクリスマスだというのに仕事だった。
妻と子供たちはおばあちゃんの田舎に行ってしまって、仕事が終わってから一人でソウル市庁前→光化門と歩いてみる。
夜9時。夕方から降り始めた雪が、だんだん激しくなってきた。
光化門広場あたりまで来た頃には所々、地面も白くなって来だした。
数ヶ月前にリニューアルされた光化門広場は、今、ソウル光祝祭が開かれていた。
李舜臣将軍の像の前にはナムジュン・パイクの『フラクタル・コブクソン』という作品が展示され、世宗文化会館と、その向かい側のKTビルの壁一面に映像が映し出されていた。
やはりたくさんのカップルが見に来ており、その中に混じっておじさん一人、ケータイのカメラで写真を撮りまくっていた。
妻もいなくてさみしかったけれど、雪が降りしきる中、空を見上げると何ともいえない感動が押し寄せてくる。
その時、KTビルに映し出された映像が、サンタの服装をしたオーケストラがクリスマスソングを演奏するものだった。
それを見ながら、2009年を振り返ってみる。
いろいろなたいへんなことがあって、まだ悩みの中にいるけれど、最後は雪ですべてを白く帰してくれようとしているようだった。
2010年はいい年になるだろう、そう信じられたホワイト・クリスマスだった。
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by matchino | 2009-12-26 00:07 | 旅行 | Comments(2)

ニコライ堂探訪記

東京に出張に行ってきた。
ついでに森美術館とか2121デザインサイトとか自由学園とか、いろいろ行ってみたかったけれど、お客さんにつきあって時間がなかった。
それでも、午前中の少し空いた時間でホテルの近くを散策してみた。
地図を見てみると、ニコライ堂があるという。
行ってみると、静かな町の中に、美しいビザンチン様式の建築物が建っていた。
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ドアの外から中を見てみると、人がたくさん集まっている。
そうだ。今日は日曜日の朝。礼拝の時間だ。
躊躇していると、一人のおじいさんが中に入るよう誘ってくれた。
受付で案内の紙をもらい、信徒に混じって、勧められるままにろうそくを100円で買い、火を点けて、ろうそく立てに立てた。
白い柱が真ん中に、前と後ろを仕切るように4本立っていて、「そこから前は信徒が入る場所だから入らないよう」にといわれた。写真撮影も禁止だった。
後から分かったことだが、平日は午後にだけ入館でき、入場料もいるという。
中も見られて、さらに礼拝も見られる。ラッキーだ。

教会の中は本当に美しかった。
ロシアにあるような教会そのままの雰囲気で、イエスや聖人たちが描かれたステンドグラスや調度品、一つひとつが芸術品だった。
それらが教会の中に美しく配置され、この教会全体が美術館のようにも見えるし、舞台のようにも見える。
先ほどのおじいさんが私のところに来て、いろいろな説明をしてくれた。
ステンドグラスの聖人は聖ニコラス。サンタクロースだという。左の方では告解をする人たち。10時から「ニコライの鐘」が鳴って、2時間から2時間半にわたる礼拝が始まるという。
10時少し前から祈祷の声が聞こえてきた。鐘の音を聞きながら、独特な声のトーンで読まれる祈祷の声を聴くと、敬虔な気持ちになってくる。
この日は主祭が不在だったために主祭の入場はなかったが、オペラでも聴きに来ているような気になった。
イエス自身が伝えたかったのが、こういった姿なのかは分からないが、この教会と、この礼拝自体、人を敬虔な気持ちにさせ、謙遜にさせ、信仰心を高揚させる装置なのだろう。
西洋の芸術がキリスト教を中心に発展したことを見ても、芸術の役割がキリスト教の宣教にあったということがうなずける。

2時間ずっとここにいるわけにはいかなかったので、すぐ退出してしまったが、機械があればまた訪れてみたい場所になった。
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by matchino | 2009-12-23 20:45 | 旅行 | Comments(2)

Anish Kapoor

先日、韓国の中央日報の日曜版を同僚が拾ってきた。
そこで私の目を引いた記事は、イギリスでの展示会の記事だった。
Anish Kapoorという作家らしい。
イギリスの国立美術学校で、生きている作家では初めての展示だという。
その中で気になったのが、赤いワックスを使った作品。
一つは、大砲で赤いワックスが詰まった砲弾を壁に向かって発射するというもの。
もう一つは、5つの部屋にレールが引いてあり、その上を赤いワックスの塊が、門の周りに赤い痕跡を残しながら移動するというもの。
バイオレンスだけではない、とてつもない力を感じさせる作品だ。
この人の作品はぜひ、一度見てみたい。
去年韓国で展示があったようだが、また来ないかなあ…。
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by matchino | 2009-12-15 22:04 | 展覧会 | Comments(4)

ジャックダニエルとエミルー・ハリスと

大学に入る頃に見たテレビCMで、今でも忘れられないものが二つある。
その一つが、ジャックダニエルのCM。



エミルー・ハリスの『Beneath Still Waters』が流れる中、アメリカの田舎の
風景があまりにも美しかった。
「ナッシュビルの南…」というナレーションを聞きながら、アメリカの風景に思いをはせた。
久しぶりにyoutubeで見てみると、ああ、やはり美しい。
このCM、二つくらいのバージョンがあったように記憶しているが、実際はどうだったのだろうか。
マリア・マルダーというブルース歌手の名前も、ここで聞いたような気がする。
大学生の時に、図書館から借りて聴いたマリア・マルダーは、「大人向けだなあ」と感じたのを憶えている。エミルー・ハリスのこの曲も、全部を聴いてみると、ちょっと雰囲気が違うように感じた。
CMのあの部分と、あの映像と、そして、あのときの自由な感じが、いい思い出として、ジャックダニエルのように熟成しているのかもしれない。
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by matchino | 2009-12-08 21:42 | 音楽 | Comments(2)

Caetano Velozoの『zii e zie』

久しぶりにCaetano Velosoの『Ce』を聴く。
それで、久しぶりにオフィシャルサイトを見ると、今年の春に新譜が発売されていた!
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さっそくオフィシャルサイトで一つひとつ聴いてみた。
いいなあ。
他の人がブログで書いているような専門的なことは書けないけれど、「いい」ということははっきりと言える。
彼の音楽に出会えたことは、本当に幸運だと思う。
今回のジャケットはまたいいなあ。
画像が小さくてよく分からないが、右の方に見える白い物体は何だろう。
フランシス・ベーコンの描く怪物的な人間の姿を思い起こさせた。
実際に見てみたら、全然違ってたりしてね。
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by matchino | 2009-12-05 23:40 | Comments(2)