カテゴリ:建築( 80 )

春川でマイム祝祭→近代建築巡り その3 春川紹陽路聖堂

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春川近代建築巡りの最終回!

竹林洞主教座聖堂と旧春川文化院を見て、もう一ヶ所、見ておきたい所があった。でも、もうこの辺りから暑さがMAX!ベビーカーに乗せた娘が心配でちょっと悩んだけれど、まだまだ直射日光に当たらなければそれほど暑くはないようで、もう一件行くことにした。

春川市庁の裏から江原道庁の前を通り、少し歩いた所にあるのが、春川紹陽路聖堂。木々が生い茂る鳳儀山の中腹に建てられていた。
韓国動乱の時に人民軍の捕虜となって銃殺されたアンソニー・コリアー神父を記念して、ジェームス・バックレー神父が建てた聖堂。
コリアー神父は一緒に捕まった信徒の青年を助けるために、その青年に覆い被さって自分が銃弾を受けたのだという。

教会の門を通った途端、教会の独特な雰囲気に驚く。
表から見ると何角形なのかは分からないけれど、ちょっと複雑な多角形の平面のようだ。
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白い壁に丸い窓、濃いグレーの屋根に窓が付いていて、白い十字架がアクセントになって美しい。

中に入ってみると、半円形になっているのが分かった。
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祭壇の反対側にある丸い窓と小さな十字架がかわいい。
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信徒が座る席の後ろにはステンドグラスの入った窓があり、窓と窓の間には聖画が掛けられている。絵のタッチが独特でいいな。
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建物の裏に回ってみると、平面になっていた。それでも柱がゴシック建築の柱の形をしており、裏だからといって手を抜いたりはしていない。
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そういえば、表側の柱はどんな形だったかと思って見てみると、やはり同じ形をしていた。
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敷地内には司教館だろうか、住宅のようにみえる建物。玄関ポーチが時代を感じさせる。
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これで、調べてきた3つの建築をすべて制覇!聖堂から少し下りたところにあるヨガープレッソで食べたブルーベリー・ヨーグルト・スラッシュも格別!
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少し体力を回復したところで、春川駅へと向かう道を少し遠回りして衣岩湖畔を歩いた。でもここは自転車で走るにはいいけど、歩くにはたいへんだな。
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暑くて心配した娘も元気でよかったが、問題は私だった。無理したせいか次の日に疲れがどっと出た。無茶ができない歳になってきたな…。運動せねば。

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by matchino | 2015-06-20 12:57 | 建築 | Comments(0)

春川でマイム祝祭→近代建築巡り その2 旧春川文化院

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前回からの続き。
マイム祭りのマジックが始まる頃だ。さっきのスタッフがいっていた場所に行ってみると、すでにたくさんの人たちが場所をとっていて、白と黒の化粧をしたマジシャンが準備をしていた。横のほうに陣取って間もなく、マジックが始まった。
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まあ、こういうイベントでよく見られるマジックだった。
この祭り、メインの期間が長いからか、公演のインターバルが長すぎな気がする。それに見るべき公演を観るには有料のものを観ないといけないのかもしれない。

このくらいのところで、すでにマイム祭りはオマケになって、近代建築がメインになってきた。どうせ遠くまで来たのだから、調べてきた近代建築3つは全部見ないと帰れない。

春川市庁の裏にある、元・春川文化院の建物、これがチェ・ホジンさんが紹介していた建築だ。
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市庁の敷地内に入って本館の裏の方へ回っていくと、芝生の敷かれた庭付きの敷地の中に白い建物が建っていた。
もともとは市長の社宅として建てられたらしく、庭に面したリビングがあったような雰囲気。
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この建物の大きな特徴の一つは、半円形に飛び出した部分。今は国立現代美術館ソウル館となった旧・キムサ(国軍機務司令部)の建物の階段室を思わせるが、ここでは階段室ではないようだ。だとしたらなぜこういう形になったんだろう?
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そしてもう一つの特徴は、キャノピー部分。
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けっこう飛び出しているところからして、車がつけられるようになっているのかなあ?
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V字型の柱がかっこいい。今は金重業博物館になった旧・柳柳製薬の建物にも似ている。あちらの柱はX型だけど。
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中に入ると天井に照明。明らかに付け直した蛍光灯だけど、当時はどんな灯りがついていたんだろうか。
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階段の手すりもなかなか歴史を感じさせる。
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2階は関係者以外立ち入り禁止だった。部屋の中も見てみたかったな。
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裏に回ってみると煙突があった。
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この建物、近代文化遺産に指定されており、春川市庁舎の改築に伴って移転されるとのこと。移転されるとそれまでの姿とまったく変わってしまうことが多いので、移転される前に来られてよかった。移転されてからは内部も見学できるようになるんだろうか。
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春川近代建築散歩は次回につづく!

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by matchino | 2015-06-13 21:22 | 建築 | Comments(0)

春川でマイム祝祭→近代建築巡り その1 春川竹林洞主教座聖堂

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電車に乗って江原道の春川へ行ってきた。前回、「韓半島 烏瞰図」展に一緒に行ったナショナルトラストのチェ・ホジンさんが春川の近代建築について紹介していて、ぜひ見に行ってみたいと思っていたのだ。
ちょうど春川マイム祭りが開かれていたので、それをメインにして、他の近代建築も調べてついでに行ってみることにした。ところがやはり建築巡りがメインになってしまった。春川にこんなに見るべきものがあったなんて!

さて、春川までは上鳳駅から京春線一本で行けるとはいえ、1時間半。ITXに乗ればもう少し早く着くのだろうけれど、所持金も少なく各駅停車でゆっくりと。
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春川駅に着いた。3年前の正月にこの駅に降り立った時は何もなくてびっくりしたけれど、何もないのは変わっていなかった。それでも何もない野原が造園され始めているようだった。
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なんとなく歩いていくと、いい感じの路地があったので入ってみた。
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さらに行くと繁華街に出た。
繁華街では春川マイム祭りのスタッフがチラシを配っていた。1時からマジックショーが始まるという。まだ少し時間があったので、近くを回ってみた。

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「春川中央市場」。市場のきれいに整備された真ん中の通りがあって、その横にも2、3列の路地がある。そちらも見てみたかったけれど、ベビーカーを押してきたので断念。
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市場から出てしばらく歩くと現れたのが、この日最初の近代建築、春川竹林洞主教座聖堂。
1950年代に建てられた石造りの聖堂。って、1950年代が近代っていえるのか?近代文化遺産に指定された建物ではあるけれど。
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小高い丘の上に建っていて、聖堂の前の芝生がきれい。教会の敷地の様式についてはよく知らないけれど、門があって、芝生の敷かれた前庭の真ん中の通路を通っていくスタイルって韓国の王陵の配置に似ている感じがする。
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レリーフが施された正面の扉は閉ざされていた。仕方なく聖堂の周りを回ってみると、側面の扉が開いていた。中には3人くらいの人が祈っている。さっと中に入って無音カメラで写真を撮った。
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時計を見ると、マイム祝祭の時間が近づいていた。
次回へつづく!

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by matchino | 2015-06-09 22:42 | 建築 | Comments(2)

再び江華島へ その1 聖公会温水里聖堂

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子どもの日、家族で江華島へ。…行くはずだったが、次女が「なんで勝手に行くところを決めちゃうの!」と怒りだして不参加。妹を一人家に残しておけないと、長女も不参加。下の2人だけを連れて行くことになった。上の2人は難しい年頃になってきたなあ…。

今回の目的地は、聖公会の温水里聖堂と、伝燈寺。江華島のバスターミナルから南へ30分ほど下ったところにある。家から江華島のバスターミナルまでも3時間なので、けっこうな長旅。
さて、江華島のバスターミナルの案内所で訊いてみると、10分後に出る51番のバスに乗ったらいいとのことだった。
51番のバスはソウルでいうマウルバスのように小さなバスだった。バスは江華島の田舎道を猛スピードで走っていく。アナウンスも付けない昔懐かしいぶっきらぼうなバスだ。バス自体はけっこう新しいのだけれど、小さいし、道も悪いのでけっこう揺れる。息子は「吐きそうだ」とか言っていた。^^;
アナウンスがないので、どこで降りていいかも分からない。運転手に聖公会の聖堂に行きたい旨を伝えると、伝わったのか伝わらなかったかも分からない返事。その様子を見ていた乗客の一人が「あの赤い屋根が聖堂ですよ。次で降りて」と教えてくれた。
食堂などが並ぶ田舎道の停留所で降り、赤い屋根を目指す。聖堂は道から少し入ったところにあった。

温水里聖堂は1906年に建てられた聖堂だが、この赤い屋根の聖堂は新しく建てられたもの。ロマネスク様式といい、赤い屋根といい、突起部の韓屋式の屋根といい、貞洞の聖公会聖堂を意識していることが分かる。
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そしてその隣にある、韓屋の建物が目当ての聖堂だ。宣教師のトロロープ主教が建てたもので、聖公会の思想のごとく、現地の文化を尊重して韓屋式となっている。
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前回訪ねた江華邑聖堂が五方色で彩色されているのとは違い、ここは木の色をそのまま残している。
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真ん中が高くなっている門は鐘楼を兼ねている。
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聖堂の横には芝生が敷かれており、とても気持ちのよい場所だ。
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惜しくも中に入れなかったので、また来て中を見たいな。
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天気もいいし、最高!
敷地内には幼稚園もあって、縄跳びや投壺(矢を投げ入れて壺に入れる韓国伝統の遊び)が置いてあり、子供たちはそれで遊んでいた。
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隣には主教館。これも美しい韓屋。
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次は伝燈寺へ向かう。すぐ近くなので、歩いてみた。
いい感じの建物がたくさんある。
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聖堂の近くにあったこの建物も、壁の一部に十字架の模様が残っており、聖堂に関連する建物であったことが推測できる。ベランダの形が独特で、時代を感じさせる。
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偶然見つけた江華温水醸造所。1924年に建てられたという醸造所で、使われていないのかと思ったら現役の醸造所らしい。中を見たいなーと思っていたら、実は前回参加した仁川のファムツアーで、私が参加した次の日に行ってきたとのこと。その時の写真を見せてくれて、もっと行きたくなった。
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さて、まもなく到着した伝燈寺は、江華島を代表する観光地なだけあって本当にいいところだった。
江華島の旅は次回へつづく!

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by matchino | 2015-05-09 20:28 | 建築 | Comments(1)

桜が咲いたら「ウォーカーヒル」&「クムマル」!

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今まで何度も訪ねているオリニ大公園の「꿈마루(クムマル)」。
オリニ大公園が桜の名所ということで、今年も花見を兼ねて訪ねることにした。
今年の計画は、まずウォーカーヒルホテルで桜を見て、そこからオリニ大公園まで歩くというもの。
4月4日に決行した。天気予報は曇りで夜から雨がぱらつくということだった。それで、午後から出発してウォーカーヒルのダクラス・ハウス、ピザヒルと順調に歩いていった。
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ベビーカーに乗せた娘も、一緒に歩く息子もぐずらずにウォーカーヒルの丘を登った。が、桜はまだまだ早かった。数本が咲いているだけで、あとは一分咲きくらい。
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そして山を越えたあたりで、予報より早めに雨が降り出した。
それでオリニ大公園までは行けずに帰宅。
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一番行きたかった꿈마루にも行けず、桜も見られなかったので、次の週に行くことにした。そして金曜日の夕方に時間が取れたのでオリニ大公園に娘を連れて行ってみた。
桜が満開になっていることもあって、金曜日なのに人はいっぱいだった。土曜日に来ていたらどれほどだっただろう。

正門を通って最初に見える噴水の向こうに꿈마루が見える。その左側は桜並木だ。桜並木で誰か写真を撮ってあげる人がいたらいいのだけれど、娘もベビーカーの中で寝ているので、さっそく꿈마루へ。
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꿈마루については
こちら
この建物をリモデリングした建築家の趙成龍氏の話を何回か聞き、この建物に関する本も数冊読んで、何回か訪ねているけれど、いつ来てもいいし、来るたびに新しい発見がある。
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꿈마루のピクニック庭園。
高校生や、カップルや、娘たちを連れた父親や、いろいろな人たちがそれぞれに楽しんでいる。
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そしてちょっと変わったファッションの女性が三人。仙遊島公園で写真を撮っているコスプレの人たちと雰囲気は似ていながらも、いわゆるコスプレ的なコスチュームじゃないなと思っていたら、中国語をしゃべっていた。中国でも知られているのかなあ?

噴水を見下ろすテラス(?)。横長のフレームに桜や木蓮の花が見えるようなかたちの、この建物の中でも私が好きな空間。
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いつも、ここでくつろげるようにベンチでも置いてくれたらと思っているのだが、今回はここには古ぼけたピアノが置かれていた。
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今まで建築の写真に人を入れにくかったけれど、それを変えようと思っていたところにちょうど通りかかった一人の女性。モデルになってくれてありがとう!
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側面からの写真をあまり撮ったことがなかったけれど、子供たちを入れた写真を撮ってみたくなって、建物の前のデッキで走り回る子供たちがフレームに入ってくるのを待った。しばらく待って、数回シャッターを押した後に思い通りのショットが撮れた。
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by matchino | 2015-04-12 18:46 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その6 ペダリの空き地

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前回まで書いてきた東仁川散歩。
歩く中で気になりながらも放っておいた謎があった。
この空き地のことだ。
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畑があって、子供たちが遊ぶ空き地になっている。のどかでいい雰囲気なんだけれど、この周辺の密集具合からいうと、この空き地はあり得ない。

それが、ペダリについて調べているうちに、1998年にこの地域を貫通する産業道路を建設する計画があったということが分かった。

それで思い出したのが、水道局山の下の巨大なトンネル。
水道局山タルトンネ博物館を見てから下りてきた時に見たトンネルだ。
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トンネルは完成しているようだし、トンネルの前にも広い道路ができているのに、道路には無断駐車の車と日向ぼっこをするおばあちゃんしかいない。
トンネルは工事中のようにふさがれており、放置されてだいぶ経っているようだった。

つまり、道路をつくろうとトンネルも造り、ある程度の土地も確保して更地にしたけれど、頓挫したんだな。
先ほどの記事を読んでみると、道路建設を阻止したのはペダリの住民たちのようだ。
町の真ん中を貫通するだけの大型道路は町の文化や生活様式を完全に破壊してしまうと、ペダリを守るために住民をはじめ芸術家たちが立ち上がった。
文化財を保護し、廃業寸前の古本屋を立て直し、美術展を開き、更地になった道路建設予定地を耕して畑にした。

そして残されたのが今のペダリだ。巨大なトンネルは残ったが、それはこの地域を守った人たちの歴史を証明する遺跡となるのではないだろうか。
あの空き地がのどかな雰囲気を漂わせていたのには、住民たちの努力があったのだ。
ペダリにはまた訪ねて、いろいろな人の話を聞いてみたい。

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by matchino | 2015-04-07 20:38 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その5 番外編

東仁川散歩の番外編。

実は東仁川の散歩に行く前日、梨
大の写真屋さん「Photo-fix」のなほさんから仁川のファムツアーの話が来た。なんと、ペダリも行くんだという。
このファムツアーでも大急ぎで通り過ぎた感じだったけれど、前回見られなかったところにも訪問できたので、「番外編」としてご紹介。

釜屋。2階の角アールもよし。
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旅人宿通り。一緒に行った写真家の方は、宿の中にまで入り込んで写真を撮って、主人に「何ですか?」と訊かれていた。
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醸造所を改装したカルチャースペースである「スペース・ビーム」。
等身大の銀色のロボットが外に置いてあるらしいが、この日はドラマの撮影でこの建物を使うためか、そこにはなかった。
ここももう一度訪問しないとだな。
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昌榮初等学校。
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この隣の永化初等学校にもなかなかいい感じの近代建築があるが、前回は門を入ったとたんに警備員のおじさんに引き止められて見られず、今回も隣から眺めただけ。惜しい!

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by matchino | 2015-04-06 21:11 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その4 ペダリ

東仁川散歩、さあ、いよいよペダリにやってきた。

今までペダリについて説明していなかったけれど、この地域は、仁川の済物浦をはじめとする港に近い地域が日本の疎開地になることによって追い出された人たちが集まって住んだところ。
ここにマッチ工場、醤油工場、ゴム靴工場などが形成された。
そして朝鮮戦争の後には古本屋街ができ、知識に飢えた人たちが自然に集まるようになったという。

道の向こうに見える水色の建物に、古本屋を兼ねたペダリ案内所がある。
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日本統治時代から残っている建物で、朝興商会と書かれている。
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だいぶ足が疲れてきたので、案内所で「この辺りにカフェがありませんか?」と聞いてみると、案内所の主人がすぐ隣の建物にあるカフェに案内してくれた。

ここは「ヨイルカゲ・多ケンチャナ」という店。その名前は「なんでもありの日替わりの店」といった意味だ。
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日替わりというのは、曜日ごとに店長が変わって、店長のやりたいことをこのカフェでやるというコンセプト。映画鑑賞や手芸、出版、旅行カフェ、ネイルアートなどやってことは様々。
やはり日本統治時代の古い倉庫を改装した店で、建物と建物の隙間に建てられており、三角形の不思議な構造。レンガの壁と木造の天井がなかなかいい味を出している。

カフェのコーヒーやお茶は2000ウォン。これも曜日ごとに違うらしい。一緒に行った古賀さんはコーヒー、私は紅茶を注文。
準備してくれている間に店の棚を見物。これも棚の一段ずつを賃貸してさまざまなグッズを売っているものだという。
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店のコンセプトや建物などはいいんだけど、一つ残念だったのが、出てきたコーヒーがヘーゼルナッツフレーバーだったこと。10年くらい前に韓国社会を席巻したヘーゼルナッツコーヒーは、ソウルがカフェだらけになった今でも絶滅せずに遺っているのだ。笑
もちろん、これはこの日だけのメニューなので、他の日は大丈夫だろう。でも念のため、注文する前に聞いた方がいいかもしれない。

この日、飲み物を準備してくれたのは、ペダリ案内所と「ヨイルカゲ」のオーナー。この人に、この店のことについていろいろと聞いてみた。
この建物、ペダリ案内所である古本屋とヨイルカゲだけではなく、ゲストハウスや「生活史博物館」なども運営しているんだとか。
「生活史博物館」については、「タルトンネ博物館は、タルトンネを更地にしてしまって、そこに建てた『タルトンネの剥製』みたいなものです。でもここは当時の建物からすべてがそのまま残されています」と話した。
また、仁川中区の古い町並みを子供だましの安っぽい壁画で塗りつぶしてしまった「童話マウル」について批判しながら、「市が今度はペダリで私がやっている活動に関心を持ち始めて、話を聞きにくるんです。でも、韓国に乱立している壁画マウルやカフェ通りのようにならないようにするにはどうしたらいいかと悩んでいます」と語った。
他にも「猫が大好きで、4匹飼っています。日本に猫だらけの島があるみたいで、ぜひ行ってみたいんですよねー」とかゆるい話もして、なかなか面白い人だ。今度もまた寄ってみよう。
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もうそろそろタイムアウト。簡単にこの辺りを回ってみた。
ヨイルカゲのオーナーによると、この地域は韓国で3カ所しかない古本屋街のうちの一つなんだそうだ。全盛期は30件くらい古本屋が並んでいたが、それも廃れてしまって今は5〜6件しか残っていないという。

「アベル書籍」という古本屋、ここも本を自由に読める空間があるということを後から知った。次に行ってみよう。
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細い路地に入り込むと、また日本統治時代のものと思われる建物。「大仁商会」とある。
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その路地の隣は「
写真空間ペダリ」というカフェ。知らなくて通り過ぎそうになったけれど、窓際にぶら下がっている小便器に、一瞬「バス・トイレの店かな」と思いながらも、「もしかして、デュシャン!?」と思って見てみると、やっぱりデュシャンの「」のレプリカ(パロディーというべきか?)だった。その隣に解説まで書いてあった。
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なかなか粋なことをする店だと思って入ってみると、知的な雰囲気を漂わせたおじいさんが3人。外にギャラリーの看板があったので訊いてみると、ギターを抱えた一人のおじいさんが「2階にあるよ。ギャラリー見てからここに来な」と。この日は時間がなくてギャラリーしか見られなかったけれど、店の雰囲気とかおじいさんたちの雰囲気とか、とてもいい感じだったので、ここもぜひ再訪したい。

仁川は遠いので、あまり遅くまではいられない。
でも、東仁川、まだまだこれから回るべきところはたくさんありそうだ。

日が沈む。ああ、今日も楽しい旅だった!
次はいつかな?
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by matchino | 2015-04-05 20:20 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その3 路地からもれる赤い光

東仁川散歩の続き。

ペダリに向かう道で、線路を越える前の辺りはみすぼらしい家が並んでいた。
角には野菜の種を売る店。でも、赤と青のぐるぐるの看板があるところをみると、昔は床屋だったのかな?
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そしてその隣は黄色に塗られた家で、壁に一面、不思議な詩(?)が書かれていた。内容は、ちょっとキテる感じ。
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写真は一緒に行った古賀さん撮影。

その家の並びの前に、細い路地が続いている。
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路地に入ろうと覗き込んだその時、私の足が止まった。路地の中から一人のおばさんが私たちをじっと見ていたのだ。
よそ者を警戒しているようだった。
しばらくすると、おばさんが横道に入ったので路地に入り込んでみた。

10mも行かないうちに、ここがどういう地域なのかが分かった。家の中からピンク色の光が刺していたのだ。
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この写真も古賀さん撮影。

ある家の入り口は開いていて、通り過ぎながらさりげなく見てみると、廊下が真ん中にあって、両側に部屋が並んでいる。そして、その部屋の窓が開いていた。
窓の中にはピンク色の明かりが灯った部屋があり、真ん中に怪しげな(妖しげな?)表情の女性が一人座っていた。
思わず目が合ってしまい、びっくり!

知り合いがペダリの写真をFBにあげていた時に、韓国人の友達が「写真撮るのを気をつけたほうがいい」とコメントしていたのを思い出した。
この辺りは危ない地域だったのだ。龍山とか清凉里などで赤い街は見たことがあるけど、こういう所は初めて見た。

私は写真も撮れずに通り過ぎたけれど、古賀さんはしっかり撮っていた。それも「パシャッ」と音を立てて!

すぐ後ろはすでに家がとり壊されていて、この辺りは間もなく再開発されてしまうのだろう。ちょっと貴重なものを見た感じ。
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さて、やっとペダリの古本屋街にたどり着くが、続きは次回!

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by matchino | 2015-04-04 20:36 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その2 水道局山のタルトンネ

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東仁川散歩の続き。

東仁川駅で待ち合わせて、まず「
水道局山タルトンネ博物館」へ向かう。
今回の道しるべは
りうめいさんがつくった仁川地図。タルトンネ博物館は地図にはなかったけれど、駅前の観光地図の地図を頼りに歩いてみる。

水道局山に登る道の左側はきれいなアパートが立ち並んでいるが、右側は小さい家がごちゃごちゃと集まっている。
古い家屋につられて路地に入り込むとなかなか面白い。
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道を歩いていると突然現れた空き地。
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「ここはなんで空いてるのかな?」と話していると、示し合わせたようにそこを通りかかった一人のおじいさん。コーデュロイのジャケットを着たちょっとおしゃれなおじいさんは「ここは昔、井戸があったところだよ」と教えてくれた。「昔は家に水道がなかったから、水を汲みに来るのが朝の日課だった」とのこと。
今はふさがれていた。

さらに丘を登っていくと、入り組んだ道の両脇に古い家屋がたくさん。
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タルトンネというにはちょっときれいな気もするけれど、昔はまさに貧しい板子村だったんだなと感じさせる町並みだ。

さて、丘を登りきったところに公園があり、タルトンネ博物館があった。
入場料500ウォンを払って中に入ると、おお、そこにはまさにタルトンネが広がっていた。
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入り組んだ路地、天井の低い粗末な家。昔のテレビやラジオなどの家具が置いてあって、中年の韓国人には昔懐かしい風景なんだろう。家族連れがたくさん来ていた。
それにしてもよくできている。「家をそのまま移築したんじゃない!? もしかして、タルトンネにそのまま屋根をかぶせて博物館にしちゃったとか!?」とかいう憶測まで出る始末。
訊いてみると、実際の壁や屋根を持ってきて作り直した部分も多いという。
2階は当時の商店を再現したものだが、1階の作り込みようには比べ物にならないほど粗雑だ。
なかなかクオリティ高いぞ、タルトンネ博物館。
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でも、タルトンネが目の前にあるのになぜわざわざ博物館を?という感が否めない。この後で行った「ぺダリ案内所」のオーナーは「タルトンネをつぶしてつくった博物館」と評していた。ここは「タルトンネの剥製」でしかないとも話していた。
その話はまた次に。

タルトンネ博物館のある水道局山は、なぜこんな名前になったかというと、水道局があったからだ。水不足に悩んでいたこの地域に水を供給するための貯水池がこの山の上にあったのだ。
そして、制水弁室の古い建物が残っている。
1908年にここに水道施設が完成した時に作られた制水弁室。
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水道局山から下ってペダリの方へ向かう。
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バスが通る通りにも昔の痕跡が残っていた。
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そして路地の向こうに見える風景もなかなか面白い。
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市場の長い建物が続く。
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数百メートルにわたってひたすら韓服と布団の店が並んでいる。最初のうちは休みなのか閉店しているのか、閉まっている店が多かったが、だんだん開いている店が出てきた。
途中で地下商店街に入って、出てみると、駅の反対側に出てしまった。
地図を見ながら来たつもりだったけれど、どうなってんだー?
仕方がないのでもう一度軌道修正してペダリの方向へ向かって歩き出した。

この後、ちょっとしたコワイものを見てしまう。
その話は次回!

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by matchino | 2015-04-02 21:26 | 建築 | Comments(0)