カテゴリ:建築( 75 )

東仁川散歩 その6 ペダリの空き地

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前回まで書いてきた東仁川散歩。
歩く中で気になりながらも放っておいた謎があった。
この空き地のことだ。
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畑があって、子供たちが遊ぶ空き地になっている。のどかでいい雰囲気なんだけれど、この周辺の密集具合からいうと、この空き地はあり得ない。

それが、ペダリについて調べているうちに、1998年にこの地域を貫通する産業道路を建設する計画があったということが分かった。

それで思い出したのが、水道局山の下の巨大なトンネル。
水道局山タルトンネ博物館を見てから下りてきた時に見たトンネルだ。
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トンネルは完成しているようだし、トンネルの前にも広い道路ができているのに、道路には無断駐車の車と日向ぼっこをするおばあちゃんしかいない。
トンネルは工事中のようにふさがれており、放置されてだいぶ経っているようだった。

つまり、道路をつくろうとトンネルも造り、ある程度の土地も確保して更地にしたけれど、頓挫したんだな。
先ほどの記事を読んでみると、道路建設を阻止したのはペダリの住民たちのようだ。
町の真ん中を貫通するだけの大型道路は町の文化や生活様式を完全に破壊してしまうと、ペダリを守るために住民をはじめ芸術家たちが立ち上がった。
文化財を保護し、廃業寸前の古本屋を立て直し、美術展を開き、更地になった道路建設予定地を耕して畑にした。

そして残されたのが今のペダリだ。巨大なトンネルは残ったが、それはこの地域を守った人たちの歴史を証明する遺跡となるのではないだろうか。
あの空き地がのどかな雰囲気を漂わせていたのには、住民たちの努力があったのだ。
ペダリにはまた訪ねて、いろいろな人の話を聞いてみたい。

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by matchino | 2015-04-07 20:38 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その5 番外編

東仁川散歩の番外編。

実は東仁川の散歩に行く前日、梨
大の写真屋さん「Photo-fix」のなほさんから仁川のファムツアーの話が来た。なんと、ペダリも行くんだという。
このファムツアーでも大急ぎで通り過ぎた感じだったけれど、前回見られなかったところにも訪問できたので、「番外編」としてご紹介。

釜屋。2階の角アールもよし。
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旅人宿通り。一緒に行った写真家の方は、宿の中にまで入り込んで写真を撮って、主人に「何ですか?」と訊かれていた。
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醸造所を改装したカルチャースペースである「スペース・ビーム」。
等身大の銀色のロボットが外に置いてあるらしいが、この日はドラマの撮影でこの建物を使うためか、そこにはなかった。
ここももう一度訪問しないとだな。
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昌榮初等学校。
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この隣の永化初等学校にもなかなかいい感じの近代建築があるが、前回は門を入ったとたんに警備員のおじさんに引き止められて見られず、今回も隣から眺めただけ。惜しい!

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by matchino | 2015-04-06 21:11 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その4 ペダリ

東仁川散歩、さあ、いよいよペダリにやってきた。

今までペダリについて説明していなかったけれど、この地域は、仁川の済物浦をはじめとする港に近い地域が日本の疎開地になることによって追い出された人たちが集まって住んだところ。
ここにマッチ工場、醤油工場、ゴム靴工場などが形成された。
そして朝鮮戦争の後には古本屋街ができ、知識に飢えた人たちが自然に集まるようになったという。

道の向こうに見える水色の建物に、古本屋を兼ねたペダリ案内所がある。
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日本統治時代から残っている建物で、朝興商会と書かれている。
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だいぶ足が疲れてきたので、案内所で「この辺りにカフェがありませんか?」と聞いてみると、案内所の主人がすぐ隣の建物にあるカフェに案内してくれた。

ここは「ヨイルカゲ・多ケンチャナ」という店。その名前は「なんでもありの日替わりの店」といった意味だ。
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日替わりというのは、曜日ごとに店長が変わって、店長のやりたいことをこのカフェでやるというコンセプト。映画鑑賞や手芸、出版、旅行カフェ、ネイルアートなどやってことは様々。
やはり日本統治時代の古い倉庫を改装した店で、建物と建物の隙間に建てられており、三角形の不思議な構造。レンガの壁と木造の天井がなかなかいい味を出している。

カフェのコーヒーやお茶は2000ウォン。これも曜日ごとに違うらしい。一緒に行った古賀さんはコーヒー、私は紅茶を注文。
準備してくれている間に店の棚を見物。これも棚の一段ずつを賃貸してさまざまなグッズを売っているものだという。
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店のコンセプトや建物などはいいんだけど、一つ残念だったのが、出てきたコーヒーがヘーゼルナッツフレーバーだったこと。10年くらい前に韓国社会を席巻したヘーゼルナッツコーヒーは、ソウルがカフェだらけになった今でも絶滅せずに遺っているのだ。笑
もちろん、これはこの日だけのメニューなので、他の日は大丈夫だろう。でも念のため、注文する前に聞いた方がいいかもしれない。

この日、飲み物を準備してくれたのは、ペダリ案内所と「ヨイルカゲ」のオーナー。この人に、この店のことについていろいろと聞いてみた。
この建物、ペダリ案内所である古本屋とヨイルカゲだけではなく、ゲストハウスや「生活史博物館」なども運営しているんだとか。
「生活史博物館」については、「タルトンネ博物館は、タルトンネを更地にしてしまって、そこに建てた『タルトンネの剥製』みたいなものです。でもここは当時の建物からすべてがそのまま残されています」と話した。
また、仁川中区の古い町並みを子供だましの安っぽい壁画で塗りつぶしてしまった「童話マウル」について批判しながら、「市が今度はペダリで私がやっている活動に関心を持ち始めて、話を聞きにくるんです。でも、韓国に乱立している壁画マウルやカフェ通りのようにならないようにするにはどうしたらいいかと悩んでいます」と語った。
他にも「猫が大好きで、4匹飼っています。日本に猫だらけの島があるみたいで、ぜひ行ってみたいんですよねー」とかゆるい話もして、なかなか面白い人だ。今度もまた寄ってみよう。
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もうそろそろタイムアウト。簡単にこの辺りを回ってみた。
ヨイルカゲのオーナーによると、この地域は韓国で3カ所しかない古本屋街のうちの一つなんだそうだ。全盛期は30件くらい古本屋が並んでいたが、それも廃れてしまって今は5〜6件しか残っていないという。

「アベル書籍」という古本屋、ここも本を自由に読める空間があるということを後から知った。次に行ってみよう。
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細い路地に入り込むと、また日本統治時代のものと思われる建物。「大仁商会」とある。
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その路地の隣は「
写真空間ペダリ」というカフェ。知らなくて通り過ぎそうになったけれど、窓際にぶら下がっている小便器に、一瞬「バス・トイレの店かな」と思いながらも、「もしかして、デュシャン!?」と思って見てみると、やっぱりデュシャンの「」のレプリカ(パロディーというべきか?)だった。その隣に解説まで書いてあった。
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なかなか粋なことをする店だと思って入ってみると、知的な雰囲気を漂わせたおじいさんが3人。外にギャラリーの看板があったので訊いてみると、ギターを抱えた一人のおじいさんが「2階にあるよ。ギャラリー見てからここに来な」と。この日は時間がなくてギャラリーしか見られなかったけれど、店の雰囲気とかおじいさんたちの雰囲気とか、とてもいい感じだったので、ここもぜひ再訪したい。

仁川は遠いので、あまり遅くまではいられない。
でも、東仁川、まだまだこれから回るべきところはたくさんありそうだ。

日が沈む。ああ、今日も楽しい旅だった!
次はいつかな?
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by matchino | 2015-04-05 20:20 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その3 路地からもれる赤い光

東仁川散歩の続き。

ペダリに向かう道で、線路を越える前の辺りはみすぼらしい家が並んでいた。
角には野菜の種を売る店。でも、赤と青のぐるぐるの看板があるところをみると、昔は床屋だったのかな?
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そしてその隣は黄色に塗られた家で、壁に一面、不思議な詩(?)が書かれていた。内容は、ちょっとキテる感じ。
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写真は一緒に行った古賀さん撮影。

その家の並びの前に、細い路地が続いている。
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路地に入ろうと覗き込んだその時、私の足が止まった。路地の中から一人のおばさんが私たちをじっと見ていたのだ。
よそ者を警戒しているようだった。
しばらくすると、おばさんが横道に入ったので路地に入り込んでみた。

10mも行かないうちに、ここがどういう地域なのかが分かった。家の中からピンク色の光が刺していたのだ。
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この写真も古賀さん撮影。

ある家の入り口は開いていて、通り過ぎながらさりげなく見てみると、廊下が真ん中にあって、両側に部屋が並んでいる。そして、その部屋の窓が開いていた。
窓の中にはピンク色の明かりが灯った部屋があり、真ん中に怪しげな(妖しげな?)表情の女性が一人座っていた。
思わず目が合ってしまい、びっくり!

知り合いがペダリの写真をFBにあげていた時に、韓国人の友達が「写真撮るのを気をつけたほうがいい」とコメントしていたのを思い出した。
この辺りは危ない地域だったのだ。龍山とか清凉里などで赤い街は見たことがあるけど、こういう所は初めて見た。

私は写真も撮れずに通り過ぎたけれど、古賀さんはしっかり撮っていた。それも「パシャッ」と音を立てて!

すぐ後ろはすでに家がとり壊されていて、この辺りは間もなく再開発されてしまうのだろう。ちょっと貴重なものを見た感じ。
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さて、やっとペダリの古本屋街にたどり着くが、続きは次回!

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by matchino | 2015-04-04 20:36 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その2 水道局山のタルトンネ

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東仁川散歩の続き。

東仁川駅で待ち合わせて、まず「
水道局山タルトンネ博物館」へ向かう。
今回の道しるべは
りうめいさんがつくった仁川地図。タルトンネ博物館は地図にはなかったけれど、駅前の観光地図の地図を頼りに歩いてみる。

水道局山に登る道の左側はきれいなアパートが立ち並んでいるが、右側は小さい家がごちゃごちゃと集まっている。
古い家屋につられて路地に入り込むとなかなか面白い。
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道を歩いていると突然現れた空き地。
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「ここはなんで空いてるのかな?」と話していると、示し合わせたようにそこを通りかかった一人のおじいさん。コーデュロイのジャケットを着たちょっとおしゃれなおじいさんは「ここは昔、井戸があったところだよ」と教えてくれた。「昔は家に水道がなかったから、水を汲みに来るのが朝の日課だった」とのこと。
今はふさがれていた。

さらに丘を登っていくと、入り組んだ道の両脇に古い家屋がたくさん。
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タルトンネというにはちょっときれいな気もするけれど、昔はまさに貧しい板子村だったんだなと感じさせる町並みだ。

さて、丘を登りきったところに公園があり、タルトンネ博物館があった。
入場料500ウォンを払って中に入ると、おお、そこにはまさにタルトンネが広がっていた。
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入り組んだ路地、天井の低い粗末な家。昔のテレビやラジオなどの家具が置いてあって、中年の韓国人には昔懐かしい風景なんだろう。家族連れがたくさん来ていた。
それにしてもよくできている。「家をそのまま移築したんじゃない!? もしかして、タルトンネにそのまま屋根をかぶせて博物館にしちゃったとか!?」とかいう憶測まで出る始末。
訊いてみると、実際の壁や屋根を持ってきて作り直した部分も多いという。
2階は当時の商店を再現したものだが、1階の作り込みようには比べ物にならないほど粗雑だ。
なかなかクオリティ高いぞ、タルトンネ博物館。
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でも、タルトンネが目の前にあるのになぜわざわざ博物館を?という感が否めない。この後で行った「ぺダリ案内所」のオーナーは「タルトンネをつぶしてつくった博物館」と評していた。ここは「タルトンネの剥製」でしかないとも話していた。
その話はまた次に。

タルトンネ博物館のある水道局山は、なぜこんな名前になったかというと、水道局があったからだ。水不足に悩んでいたこの地域に水を供給するための貯水池がこの山の上にあったのだ。
そして、制水弁室の古い建物が残っている。
1908年にここに水道施設が完成した時に作られた制水弁室。
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水道局山から下ってペダリの方へ向かう。
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バスが通る通りにも昔の痕跡が残っていた。
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そして路地の向こうに見える風景もなかなか面白い。
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市場の長い建物が続く。
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数百メートルにわたってひたすら韓服と布団の店が並んでいる。最初のうちは休みなのか閉店しているのか、閉まっている店が多かったが、だんだん開いている店が出てきた。
途中で地下商店街に入って、出てみると、駅の反対側に出てしまった。
地図を見ながら来たつもりだったけれど、どうなってんだー?
仕方がないのでもう一度軌道修正してペダリの方向へ向かって歩き出した。

この後、ちょっとしたコワイものを見てしまう。
その話は次回!

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by matchino | 2015-04-02 21:26 | 建築 | Comments(0)

東仁川散歩 その1 崇義洞の廃墟編


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東仁川のペダリという地域がなにやら面白いらしい。それで路地系の友達と東仁川散歩を企画した。
ちょうどそれに合わせたかのように「青春男女…」のイェソンさんが済物浦駅近くの廃墟をブログに紹介していたので、ついでに行ってみた。

済物浦駅から出るや否やそそる路地があったので路地裏散歩。
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そしてその廃墟の方へ向かってみると、なんと駅を降りる方向を間違えて、反対側に出てしまったことに気がついた。
少し遠回りする道になってしまったが、なんとか線路を越えると、偶然にもブログに紹介されていたもう一つの建物が目の前に現れた。

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崇義平和市場。
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三角形の土地を囲むように建物が建っており、中庭が駐車場になっている。けっこう老朽化した建物だが、ここをギャラリーなどとして使うことになっているらしい。
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日曜日でギャラリーは休みのようだ。
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FB友達の話によると正面の建物の中はアーケードになっていて、なかなかいい空間になっているらしい。もう一度行ってみないとだな。
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さて、さらに歩いてなんとか目当ての建物の辺りまでたどり着いた。大通りの両脇には商店が並び、けっこうたくさんの人が行き来している。その道の左側にその建物はあった。
一つの四角い区画がつながった四角い建物になっていて、中庭がある形だ。前もってストリートビューで見ていた通りの古びた外観だ。
左の方へ回っていくと、中庭に入れる空間が開いていた。入り口かと思ったら、建物の一角が崩されてできた入り口(?)だった。
ブログに写真があったが、ここまで崩れているとは!
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建物を壊して建て直す計画が途中で挫折したんだろうか。崩れたまま放置されている。大通りに面した一辺だけが商店として使われているが、2階は空いていて、崩れかけたところもあった。
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中庭には車が何台も停まっていて、居酒屋のテントも張ってある。この廃墟を見ながらビールを飲むってのもよさそうだなあ。
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入り口の崩れた部分には椅子が一つ置いてあった。私みたいな趣味の人が廃墟を眺めようと置いたんだろうか?
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奥の方に入っていくと、壁にグラフティーが描かれていた。崩れた後に描いたようだが、わざわざ足場をつくって描いたのかな?
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日曜日ということもあってか、すごく静かだ。大通りは人通りが多いのに、喧騒がまったく聞こえてこない。テープが風になびいて乾いた音を立てるだけだ。
ここに住んでいたり、店を営んでいた人たちがいたはずだが、それがなんだか太古の昔のことのように思えてくる。
廃墟というより遺跡といったほうがしっくり来る感じだ。
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この近くには寿鳳公園という公園があり、仁川の街が見渡せる高台の上にあった。
公園には仁川上陸作戦を記念した碑が立っていた。
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友達とは東仁川駅で待ち合わせだったので、もう一度済物浦駅に向かう。駅までの間にもいい感じの建物があった。
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さて、東仁川散歩は続く!

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by matchino | 2015-03-26 21:44 | 建築 | Comments(0)

ramblrと奨忠洞の踏査

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ramblrというウェブサービスを見つけた。
路地歩きの集まりの参加者の一人があげていたのをみつけたのだ。去年の6月の話なのに、今まで気づかなかったなんて!
検索してみると日本語のページはあまり見つからないので、日本ではそんなにポピュラーなものではないのかな?

で、どんなサービスかというと、自転車でも登山でも何でもアウトドア活動をするときに、このアプリを起動しておくと、GPSで自分が移動したコースが記録されるというもの。さらに、写真や動画、メモなど記録した位置が地図上にも表示される。
これは建築・路地散歩をするときにはもってこいだ!
インターフェイスも悪くないし、何よりも日本語対応なのがうれしい。
公開されている「トリップ」を見てみると、登山が多いし、写真を上げていない人も多いのでちょっともったいない感じもする。

でも、ちゃんとルートが記録されるのか、使えるサービスなのか気になって、さっそく踏査に出かけることにした。

この日、出かけたのは奨忠洞。前から行ってみたかった二つの建築を見に。
一つは、金寿根氏が設計した「京東教会」。
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もう一つは、承孝相氏が設計した「ウェルカムシティー」。
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両方とも韓国を代表する建築家の作品だ。

それからもうひとつ見たかったのは、ウェルカムシティーの前を車で通るたびに気になっていた、その隣の怪しげな洋館。
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京東教会もウェルカムシティーも中に入れなかったのが残念だけど、怪しげな洋館は近くから見られたのでよかった。
それに、その周りに日本式の家屋がたくさん見つかった。
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1時間ほどのショートトリップだったけれど、なかなか面白かった。

さて、ramblrのほうはといえば、ルートも写真もばっちり記録されていた。題名やTip、写真の説明などを加えれば、簡単に旅行記が完成する。「ここいいですよ! 行ってみて!」というのもとってもやりやすい。
記録する範囲や制度を少し調節するとバッテリーの減りが少なくなるということなので、試してみないとだな。
一つ問題点は、写真を撮ってから「この写真を使う」というボタンを押さないといけないこと。ボタンの位置は絶妙なんだけど、押し忘れてしまうことがあるのが難点。

ramblrでこの日のショートトリップを見てみたい人は
こちら

これからはこのサービス、使わないとだな。

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by matchino | 2015-03-22 21:57 | 建築 | Comments(2)

江華島散歩、「黄氏住宅」

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江華島旅行の続き。
江華島に家族で行って、建築散歩だけだと子供たちからひんしゅくを食らうので、「今回の建築は聖堂だけだよー」と言っておいた。
でも、江華島をいろいろ探してみても子供たちが喜びそうな場所がない。
それでも歩いているうちに思いがけず、家族が喜んだ所があった。「湔雪の魔女」というドラマのロケ地だ。
ドラマは、濡れ衣を着せられて刑務所に入った4人の「魔女」たちが「湔雪(雪辱)」を果たすというストーリーで、その4人が経営するパン屋があったのだ。
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私はそのドラマ、あんまり見てないのだけれど、けっこう人気だったらしい。

それより、このあたりの路地は面白い!
昔の家屋がたくさん残っている。
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一日中路地を歩いても飽きなさそうだ。


そしてもう一ヶ所(本当はもっとあるけど)、行ってみたい所があった。
それで、家族がコンビニの前で一休みしている間にひとっ走り。

韓国古建築散歩」に紹介されていた、「黄氏住宅」。韓国のネットでは「黄富者住宅」と紹介されていた。「お金持ちの黄氏宅」といった感じだろうか。
「韓国古建築散歩」の写真は、修理もされずに放って置かれている様子だったが、今回訪ねた時は、道路に面した離れの半分がカフェになっていた。
カフェの脇にある門をくぐって中に入ると、L字型の豪華な家屋があった。
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日本家屋と韓屋の折衷様式。
装飾が多彩で、一つひとつ見ていくと楽しい。
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窓には富士山。ブログを見なかったら気づかなかっただろうな。
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中から見た写真では、緑と青のガラスが入っていて綺麗だったけど、外からだとかろうじて分かる程度。
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でも、ガラスの模様も多様で面白い。中からぜひ見てみたいな。
屋根の先に付けられた鳥の装飾もかわいい。
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ブログの記事には、雨漏りがするからビニールが被せてあるということだったが、修理されていた。
カフェもできているし、文化財として公開していくのかもしれない。
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島の南の方まで行こうかと思ったけれど、バスを一台乗り過ごしてしまい、遅くなりそうだったので次の機会に行くことに。
次の機会にはぜひ、ヘドゥンミュージアムに行ってみたいな。あと、席毛島も。

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by matchino | 2015-03-18 22:24 | 建築 | Comments(0)

韓洋折衷の美しい「聖公会江華聖堂」

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再び登場の本「青春男女、百年前の世界を貪る」。この本に出てくる建築をいくつか訪ねたが、今回もまた気になっていた建築を見に行く機会ができた。
今回の建築は仁川の江華島にある「聖公会江華聖堂」。

江華島はいわずと知れた江華島事件の舞台となった島。外国勢力との衝突事件が多く起こった場所だ。今は観光地として多くの人が訪れる。ネットで調べてみると、日本からも、韓国マニア、歴史マニアがけっこう訪れているようだ。

行き方としては、いくつか方法があるようだが、最もよく知られているのが、地下鉄の弘大入口駅から3000番のバスに乗って行く方法。家から弘大入口駅まで1時間、弘大入口駅から江華島バスターミナルまで1時間半という長旅となった。
一人で本を読みながら行くにはいい時間だけれど、子供たちを連れて行くには長い距離だな。それも4人となればもう…。

さて、到着したバスターミナルから、まず今回の目的地、聖公会江華聖堂へ向かう。が、子供たちがお腹がすいたと騒ぎだして、食堂から探すことになった。
バスターミナルの周辺は江華島の中心街らしく、それなりの商店街が形成されていたが、旧正月の連休でどこも休み! やっと見つけたトンカツの店は、昔ながらのおいしくない店。久しぶりの遠出でこれか…。

気を取り直して、聖堂を探した。聖堂は小高い丘の上にあった。
丘のふもとには、観光地っぽい駐車場と広場。そしてよく舗装された道。ガイド付きの自転車ツアーなんかもあって、ザ・観光地だ。もしかして、聖堂もきれいに整備されてるんじゃないかと心配になったが、聖堂自体は素朴な雰囲気が残されていた。

韓国に「西学」と呼ばれたキリスト教が入ってきたのは16世紀。開国によって宣教師が派遣されたのが1860年頃で、イギリス聖公会は少し遅れて1889年に入ってきた。ソウルの貞洞に聖堂が建てられ、ここ江華島にも信徒が増えて二つの聖堂が建てられた。その一つがこの江華聖堂だ。
聖公会のチャールズ・ジョン・コーフ主教が建てた聖堂で、韓屋と西洋式の折衷様式。韓屋は聖堂の建築様式であるバシリカ様式をつくるには最適だったという。

丘を登ると、階段の上に聖堂の門があった。
五行色の丹青が施されており、韓国の邸宅の入口のようだ。
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門には太極模様のような文様があるが、実は黒い部分は十字架になっている。
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中に入ると左側には鐘が吊り下がっている。
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鐘に刻まれた模様もキリスト教に関連したものなんだろう。
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聖堂と鐘というのも異色の組み合わせだが、以前訪ねたルースチャペルにも鐘があったよな。

鐘楼の向こうに聖堂があった。
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これまで見てきた韓屋や宮、寺などと様式は似ているけれど、バランスが違う感じ。
正面に書かれた漢文も「三位一体…」など、キリスト教の言葉なんだろう。

内部は木の色がそのまま活かされた素朴な雰囲気。
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派手な祭壇があるわけではないけれど、荘厳な雰囲気が感じられる。当時の信徒たちが礼拝を行う姿が見えるようだ。
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側廊には聖公会の歴史を示した写真が展示されている。
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聖堂の裏には司祭館がある。
やはり韓屋様式に十字架。
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やっぱり昔の聖堂っていいなあ。
江華島の温水里にある聖堂も行ってみたい。
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さて、江華島を巡る中で訪ねたのは、日本家屋と韓屋の折衷様式の家屋である黄氏家屋。
その話は次回に。

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by matchino | 2015-03-11 21:30 | 建築 | Comments(0)

昌信洞と「芸能人アパート」

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旧正月。
うちの場合、親戚が来たりしないので、朝にご先祖様に挨拶した後は暇になる。
それで毎年、「どこかに行こうか」ということになるのだが、いつもその場で決めるので、たいてい景福宮とか南山とかになってしまう。それも飽きてきたので、他の所へということになったのだが、妻が出してきた提案は、昌信洞の安養庵。
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このブログでも何度か紹介した寺で、岩山に刻まれた磨崖仏とか、岩山の上の洞窟とか、面白い所で、妻も気に入っていた所なのだ。
さっそくうちの家族と義母、義弟夫婦とで行ってみたが、この辺りが低開発地域だったりすることもあって大不評。涙)
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何でこんな所に連れて来るんだ⁉︎ という様子がありあり。
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まあ、予想はしていたけど。


坂が多い地域で歩きまわって疲れたので簡単にお茶することにした。
が、東廟前駅の近くで怪しい建物を発見!
あれはもしや、「芸能人アパート」⁉︎
コーヒーで一休みする間に一人抜け出して、確かめに行った。
やはり、以前、昌信洞を訪ねた時に行こうかと思いながら行けなかったそのアパートだった。
「東大門アパート」が正式名たが、芸能人が住んでいたということで「芸能人アパート」という別名が付いた。
1965年に建てられ、当時は高級アパートだったという。
今は寂れて再建築の話も出ていたが、文化財として保存することになった。
詳細はこちら

入口からすごいオーラを発している!
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管理人室があるが、誰もいなかったので無事通過。

入ってすぐに中庭があった。
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両側に部屋があり、真ん中には両方の棟をつなぐ渡り廊下。
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廊下が曲がる部分のアールが時代を感じさせる。
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階段部分の裏側には不思議な突出部分が。
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FBに公開した時は煙突ではないかという話が出ていたが、連なる突起が多宝塔を思わせる。

階段の柵もいい感じ。
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義弟夫婦には悪いけど、今日も楽しい建築散歩ができた。笑

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by matchino | 2015-02-27 21:11 | 建築 | Comments(2)