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大田の近代建築 梧井洞宣教師村

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晩秋のある日、大田に行ってきた。近代建築の研究者たちの勉強会で話してほしいという畏れおおすぎるオファー。結局、彼らの役に立ったのか分からないけれど、少なくとも私は楽しく有意義な時間を過ごしてきた。
今回、その場に呼ばれていたのは、私と、ブログ「韓国古建築散歩」のりうめいさん。それで、彼女と連絡して、勉強会の前に大田の近代建築を巡ることにした。りうめいさんがお願いしてくれて、大田の大学で教鞭をとっている伊藤さんが車を出してくださった。伊藤さん、ありがとうございます!
今回回ったのは、鉄道官舎村と日本統治時代に造られたトンネル、それから宣教師村と刑務所の監視塔というシブ過ぎるラインナップ。りうめいさん、さすがなのだ。

本当は一つひとつ紹介したかったのだけれど、なかなか書けそうにないので、私がリクエストした宣教師村から書いていこうと思う。これで終わってしまうかもしれないけれど、そうなったらご勘弁。

梧井洞にあるキリスト教の宣教師が住んでいた住宅群は、このブログでも何回か紹介した本「青春男女、100年前の世界を歩く」で知って、ぜひ訪ねたいと思っていたもの。2年前に大田を回った時は時間が足りなくて泣く泣く断念したのだった。

この宣教師村はキリスト教系の漢南大学の敷地内にある。大学内に車を停めて、伊藤さんの案内でその住宅があるほうへ向かう。大学のキャンパス自体、たくさんの木が植えられているが、宣教師住宅がある方は林のような自然に囲まれたところだった。この日は昼過ぎから雪が降り始め、私たちの他には人影も見えず、本当に静かだった。
写真で何度も見ていた家屋が道沿いに見えてきた。韓国式の瓦屋根に、大きな白い窓枠のついたガラス窓の韓洋折衷様式の家屋だ。写真で見た姿は木々の緑に映えて白い印象だったが、白い雪が降りしきるなかでは壁のレンガの赤褐色がよく見えた。
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夢にまで見た宣教師住宅が目の前にある!
感激だった。
紅葉の季節の終わりかけで、地面には真っ赤な紅葉の葉が敷き詰められ、他のところにはオレンジや黄色の落ち葉。そしてその上に少し早い初雪が降り積もっている。こんなに素晴らしい光景があるだろうか!

この住宅が建てられたのは1956年のこと。アメリカ南長老派の宣教部が大田大学を設立した時に建てられた住宅で、宣教師たちが去った後は、大田大学の後進である漢南大学の創設者であるリントンを記念する記念館として使われている。平日は中に入れるそうだが、この日は日曜日で入れなくて残念。
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コの字型になっていて、右翼の窓と比べて左翼の窓が大きく取られており、側面まで窓が続いている。ここはサンルームとしてつくられた部屋だろう。このサンルームに座って紅茶でも飲みながらまったりできたらどれほど幸せだろう。降りしきる雪を眺めながら談笑した宣教師たちの姿を思い浮かべてみた。

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リントンの像。


同じ形をした住宅が3棟並んでいた。それぞれの棟の前に落ちている落ち葉の種類がいろいろで、それぞれ違う趣を見せていた。秋ならではの醍醐味だな。

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その隣にあった建物。ここも関連した建物なんだろうか。


3人で話していて気付いたのは、ほかの宣教師住宅が2階建て以上なのに対して、ここは1階建てだということ。そして韓洋折衷様式の建物の中でもより韓屋に近い様式だということ。解放後の比較的最近に建てられたものであることが関連しているだろうか。

寒い中で傘をさしながらの訪問はたいへんだったけれど、あのような景色に出会えたことは幸運だった。思い出せば思い出すほどに香ばしく熟成している。
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by matchino | 2016-12-29 22:31 | 建築 | Comments(0)
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