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ソウル市立美術館の展示「アフリカ・ナウ」

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前回、ソウル市立美術館に行ったときに時間がなくて見られなかった展示「アフリカ・ナウ」を見てきた。
アフリカの美術ってティンガティンガとか仮面とかしか見てなかったけれど、今回の展示は現代美術。
誰かがブログで「アフリカにも現代美術があったんだ!」とか書いていたけど、当たり前じゃ!
でも、今回見た作品は皆、日本人や韓国人が思い描くアフリカのイメージが土台になっているというのは感じる。
アフリカの作家の作品は皆そうなのか、あるいはそういう作品を集めたのか?

2階の展示室の入り口にあったのがこの作品。
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壁一面に動画が映って、けっこうインパクトがあった。
その横には今回の展示の意義などの説明。やっぱり小難しい話だけど、「脱植民地」ってのがキーワードみたいだ。
動画は色とりどりの毛だらけの衣装を着た人がダンスしているのだが、なかなかかっこいい。
アフリカっぽい感じはするけれど、音楽は欧米のロック風だなあ。
あ、でもロック自体、黒人音楽の影響を受けてるから彼らの音楽と見ていいのか?作家名を見てみると、ニック・ケイヴと。
え!あのロックミュージシャンのニック・ケイヴ?彼は白人じゃん!
ちょっと混乱してしまったが、違う黒人のアーティストだった。




最初の部屋は、黒人の白人に対する対抗意識に関する作品が多かった。
この作家は漫画で白人による差別について言及しているが、「白」と「黒」のイメージについて書いてある。
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で、その記述が辞書からの引用ということで、「このイメージってのは白人によってつくられたものなのか!?」とか疑ってしまう。
実のところ、どうなんだろうか?
白人に対する反抗を表現した作品の作家は、ほとんど南アフリカ共和国の作家だった。
アフリカで殖民支配を受けた経験がある国はほとんどだと思うが、その中でも差別を受けて疎外されたのは南アフリカが顕著だということなのだろうか。
どちらにしろ、私たちはアフリカについてあまりにも知らない。
あれだけ大きな大陸で国もたくさんあるのに、単に「アフリカ」とくくってしまうあたりに違和感を感じざるを得ない。

次の部屋は工芸作品が多かった。
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モザンビークの作家で、実際にあった内戦で使われた兵器の残骸で作った仮面。
よく見るいわゆるアフリカの仮面を思わせる形だ。
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16年間にわたる内戦に対する記憶を表現しているが、内戦が民族の記憶の一つとなっているという悲しい事実…

社会運動として、一般の人に工芸作品をつくることを指導しているグループの作品。カラフルな絵だと思ったら、実はビーズでつくられている。
精巧で、美しい。
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これも社会運動でつくられている陶器の作品。
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アフリカの動植物をモチーフにした壺や皿で、形も色も独特で、ずっと見ていても飽きないほどだ。

3階の展示室の作品。
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ダッチワックスというアフリカの服を着たマネキンが交通事故に遭っている。
…いろいろと書いてあったけれど、難しい…
まあ、手前のオブジェと、後ろの写真作品がすごいインパクトだったという。

難解な作品もあるけれど、面白いのでおススメ。
ソウル市立美術館の2、3階展示室で、2月15日まで開催。

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by matchino | 2015-02-01 20:30 | 展覧会 | Comments(0)
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