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切頭山殉教聖地と仙遊島公園

切頭山殉教聖地。
ここは1866年に大院君の命によって8千人に及ぶカトリック教徒が虐殺された所。
数年前に読んだ本「娘と共に旅立つ建築旅行」に紹介されていて、一度行ってみたいと思っていたが、やっと行く機会ができた。

地下鉄2号線ハプチョン駅の7番出口から地下鉄に沿って漢江方面に少し歩くときれいに整備された階段が見えてくる。その下に切頭山殉教聖地という金属板が埋め込んであった。
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階段を登ると正面に小高い丘があり、その上に十字架を掲げた大きな教会が立っていた。
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韓国の民家の藁葺きの屋根を模った博物館の部分と、笠の上部を切り取った形の礼拝堂の部分が、刀を模った鐘塔をはさんでつながっている。
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キリスト教徒たちの聖地巡礼の場所になっているらしく、たくさんの信徒たちが前の公園を見学していた。
門から中に入ると、博物館に入れるらしい。観覧無料ということで、中に入ってみた。丘に登るスロープが左にカーブしており、建物の3階部分の入口に続いている。
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この建物を建てる時、李喜泰建築家に与えられた条件は、丘の地形を削ることなく、そのまま残すこと。簡単な地形図しかなく、何度も設計しては現場で確かめ、何度も修正したという苦労話が伝わっている。
漢江側は切り立った崖になっており、岸側も急な坂を登って行く。建設当時の苦労が伝わってくるようだ。
礼拝堂はミサの途中で入れなかった。中から「アーメン」を唱える声が何度も聞こえ、入口まで満員のようだ。
博物館に入ってみた。朝鮮時代のキリスト教の歴史に関連する品が展示されている。その中で、神父による文書が目を引いた。ハングルで書かれているが、縦書きで、筆で丁寧に書かれていた。英文のカリグラフィーのようで、デザイン的にもとても美しかった。
博物館や礼拝堂は写真撮影が禁止されていたが、外では撮ってもよいということで、写真を撮りまくった。ベランダのような空間を仕切る金属製のオブジェが美しい。
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下の門も殉教者たちを意味しているようで、いい造形だ。
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現在は漢江沿いの散策路や自転車専用道路がつくられているが、この聖地は、昔は漢江に面した崖の上だった。散策路に降りて、聖地を見上げてみる。切り立った崖の上に円筒型の礼拝堂部分が見える。虐殺が行われた時、斬り落とされた首は、この崖の下にそのまま捨てられたという。
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恐ろしい歴史ではあるが、殉教をしてまでも信仰を守るという信念というものについて考えさせられる機会となった。

仙遊島公園
この日のもう一つの訪問先は、仙遊島公園。
ここから仙遊島公園は歩いて行ける距離にある。
楊花大橋に向かって漢江沿いに歩き、橋を半分渡ると仙遊島公園に到着する。
何回か訪ねたことがあるけど、最近参加した趙成龍建築家の講演で、この公園の建物の内部をリモデリングした話をしていたため、もう一度行ってみたかったのだ。
仙遊島公園は好きなのだけれど、以前は建物の中が公務員の発想でつくったすごく残念な空間になっていた。それが昨年、趙建築家によってリモデリングされたということだ。
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予算はすごく少なかったということだが、外と同じコンセプトで、写真を撮りたくなる空間に生まれ変わっていた。めでたしめでたし。 

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by matchino | 2014-05-01 18:06 | 建築 | Comments(0)
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