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アルヴァロ・シザの建築が美しいミメシス・アートミュージアム

韓国の建築を調べていて検索に引っかかったのが、坡州の出版団地にあるミメシス・アートミュージアム。
行ったことのない美術館は行きたくて我慢できないたちなので、さっそく土曜日に訪問した。
妻と子供3人を連れて行ったのだが、これがとても苦ーい教訓を得ることになってしまったのだった。

さて、坡州市は韓国の北の端で、川縁に行くと北朝鮮が見える所だ。そういうある意味物騒な場所だけれど、ヘイリという芸術家村や英語村、ロッテアウトレットなど、人気のスポットもたくさんある。
そんな坡州市にある出版団地は、出版界を中心とした文化団地で、各出版社のギャラリーやイベントスペースなどが集まっている。内外の著名な建築家が社屋を設計しており、かっこいい建築物がずらりと並ぶ建築の野外美術館みたいな感じだ。

その一角にあるミメシス・アートミュージアムは、出版社のデザイン文具を扱うブランドのミメシスが運営する美術館。
道路に面した建物が多い中で、ここは芝生が植えられた気持ちのよい庭を抱えている。
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道路とゆるい境界線をつくる門の前で美術館を見上げ、その建物がつくりだす曲線の美しさに驚く。
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白い打ちっぱなしコンクリートの壁だが、コンクリートとは思えないような軽やかな姿だ。青空と白い壁の調和も美しい。
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この美術館を設計したのはポルトガルの建築家であるアルヴァロ・シザ。韓国内では安養芸術公園にあるアルヴァロ・シザホールを建てている。

左の翼の先端から中に入るとブックカフェがある。カフェのスペースは広く開いた窓から差し込む明るい日差しによって和やかな雰囲気をつくりだしている。
その奥は本の販売スペースのためか明るさが抑えられており、高い位置にある窓から光が取り入れられる。
片方の壁に本棚があり、反対側にはタペストリーがかかっている。真ん中には島のように本を陳列する台が置かれ、割引された本が積み重なっている。さらに奥には美術書と手帳などが置かれている。
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冬の寒い日のためか、人も少なく静かだ。子供連れが私たちのほかに2家族。あとは2人組みが何組か出たり入ったりしていた。他の子供たちは静かに本を読んだりレゴで遊んだりしているのに、うちの上の子たちはゲームを取り合い、下の子はきゃーきゃー叫んで歩きまわって、このいい雰囲気が台無し…。

展示は奥のカウンターでチケットを買って展示室に行く。チケットは5000ウォンで、アメリカンコーヒーが無料で飲めるのがありがたい。
まず2階の展示室に上がる。階段もちょっと変わっていて、思わず写真を撮りたくなる。
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建物自体の形が曲線なので、展示室の壁も曲線。天井は採光のための窓があるようで、柔らかい光が入ってきている。
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今回の展示はポルトガルの作家のタペストリーや彫刻、インスタレーション、建築写真など。作品数は少ないけれど、作品とそれを取り巻く空間が何ともいえないいい感じで、来てよかったと思わせてくれる。
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詩情的な作品が多く、「ポルトガルってそういう国なのかなあ」とか思わせる。ボルトガルに行ってみたくなってきた。
1階は建築に関する展示。建築家のインタビュー映像と数点の建築写真があった。この建築写真が美しくて思わずその前でたたずんでしまう。
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これはその写真を庭から見たところ。窓を挟んだ中と外の空間がなんだか心を和ませる。
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この美術館全体に漂う和やかさはどこから来るんだろう?光のためか、空間のためか、作品のためか…?
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さて、美術館には大満足だったが、行き帰りがたいへんだった。ソウルの東にある九里市から行くと、地下鉄とバスを乗り継いで2時間半を越える。特に京義線が30分くらい待たされたので、3時間はかかった。
さらに寒い中でバスを待ったり、暖房の効きすぎたバスの中でずっと立っていたり、とにかく苦労の連続だった。
というわけで、今回得た「苦ーい教訓」とは、坡州の出版団地は春か秋に車に乗って行くべし!
でも、ミメシス美術館のあの静かさは冬ならではじゃないのかなあ。だとしたら冬も捨てがたいぞ…。
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by matchino | 2014-02-01 19:48 | 展覧会 | Comments(2)
Commented by yukiful-xmas at 2014-02-02 02:13
ステキな美術館ですね。
青空が見える日に行ってみたい!
中の広い空間とひだまりの中で半日くらいゆっくりしたいですね。
(本が読めるなら・・・ ^^;)
でも、行きと帰りに半日は旅行者にはちと厳しいなぁ。

ヘイリ芸術村って、ナビとかでちょっと見てたんですが、
どうなのかな~?
路地派でも楽しめるところ?(笑)
Commented by matchino at 2014-02-02 08:22
ユッキーさん、
いいところですよー。ぜひ行ってみてください!
ソウルからだったら1時間くらいで行けますし。私の場合は九里からだったので時間がかかったということ。
ヘイリもいいですよー。出版団地と似たような感じで、かっこいい建物にギャラリー、そしてオサレなカフェ。
ディープな路地派にはつまらないかもしれないですけど(笑)、乙女ユッキーを発動させて!
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