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ウォーカーヒルのヒルトップバー

もう先月の話だが、ソウルのウォーカーヒル・ホテルに花見に行ってきた。まだ一度も泊まったことはないけれど、昔はよく遊びに行っていたホテルで、久しぶりの訪問だ。
峨嵯山を縫うように道が作られており、その道に沿ってホテルの建物がある。桜の咲く時期には屋台が立ったりして、宿泊客だけでなく市民も訪れる花見の名所でもある。家族全員で桜を眺めながら山道を巡り歩いた。

で、私にはもう一つの目的があった。「娘と旅立つ建築旅行」の本で紹介されていた、「ヒル・トップ・バー」を見に行くのだ。ダウムの地図ではどこにあるのかはよく分からなかったが、道をたどっていくとあるらしいことが分かった。

Wホテルを過ぎ、本館を過ぎて、さらに登っていくと、韓国動乱の時に韓国を救ったマッカーサー将軍の名をとった「ダグラスハウス」がある。前に見た時は青かったような気がするんだけど、紫に塗り替えられていた。東南アジアに来たような感覚で楽しい。
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後で、ウォーカーヒルが50周年を迎えて、建設当時の写真展などの行事が行われていたということを知った。そのために塗り替えたのかもしれない。

そしてさらに進んでいくと、あったあった!小さな山の上に逆三角形の「ヒル・トップ・バー」が乗っかっている。その下ではワインとビールのバイキングイベントが行われていて、それに後ろ髪を引かれながらさらに坂道を登る。

登りながら子供たちにクイズを出した。「この建物は何を型どったものでしょうか?」。「山!」とか「木」とかいろんな答えがどんどん出てきたが、そのうちに次女がいいことを言い出した。
「ウォーカー!」
「お、なかなかするどい! そう、このホテルはウォーカーという韓国で戦死したアメリカの将軍の名前に因んで付けられました。それではウォーカーの何の形でしょうか?」
「帽子!」
「靴!」
…といろいろな答えが出てきたが、正解は出てこない。それでヒントは文字だというと、妻が「W」と当ててしまった。

という訳で長々と引っ張ってしまったが、Wの字を形どった逆三角形の建物なのだ。タスキをかけたような梁も2本入っていて、本当にWだ。
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設計は、先ほどのダグラスハウスと同じく、韓国を代表する建築家のキム・スグン氏。建設当時、逆三角形の建物を建てた例はなく、斜めの木枠をつくってそこにコンクリートを打ち込んで作ったというが、出来上がってから木枠を外す時、工事夫たちは崩れるのではないかと怖がって作業ができなかった。それで、キム・スグン氏自ら中に入って木枠の撤去作業をさせた。壁は崩れることなく、無事に韓国初の逆三角形の建物が完成した。
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当時はジャズバーだったが、今はピザ・ヒルという名前のビザハウスになっている。この日もたくさんの人が詰めかけて予約待ちが何人もいる状態だった。それでその脇で売っていたアイスクリームを食べた。500mlくらいのカップが1万3千ウォン。たけえ…。

山腹を周りながら、昔、妻と二人で訪ねた寺に行ってみた。永華寺という寺で、釈迦の誕生日に向けて提灯が準備されていた。
で、そこから最寄りの地下鉄の駅まで歩いて…、いやあ疲れた。7ヵ月の娘を抱いて半日歩き回るなんて、もうそれが無謀な歳になってしまった …。
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by matchino | 2013-05-14 21:51 | 建築 | Comments(0)
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